受験を突破して、晴れて大学生!入学式と大学の賑やかな雰囲気の中、新たな学生生活に楽しみもいっぱいでしょう。しかし、浮かれてばかりはいられません。
奨学生採用候補者のあなたは、大学入学後に進学届を提出しなければなりません。親御さんにも「忘れないでね!」と念を押されたのではないですか?
進学届については、提出前に確認しておきたい重要なことがいくつかあります。その中の1つが提出期限です。
進学届には提出期限があります。提出期限を過ぎてしまうと、奨学金を辞退したものとされてしまいます。
提出期限は大学によって異なりますが、入学式から間もない日程で設けられていることもあるので、すぐに確認しましょう。
他にも事前に確認しておきたいこと、提出後の確認方法も含めて、ひとつひとつ解説していきます!!
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奨学金を借りる前に正しい知識を身につけましょう♪
奨学金の進学届入力前の確認方法は!?
奨学金には、国や都道府県が運営しているものや、学校で独自の奨学金を設定しているなど、多くの奨学金制度があります。
ここでは、多くの学生が利用している日本学生支援機構の手続きについて説明していきます。
奨学金の進学届について、まずは進学届提出までの流れを確認しましょう。
- 入学後、進学先の学校に「採用候補者決定通知(進学先提出用)」を提出する
- 進学先の学校から、進学届入力下書き用紙を受け取り、チェックシートに従って記入する
- 進学先の学校から、識別番号(ユーザーIDとパスワード)を受け取る
- インターネットで進学届を提出する
流れがわかったら、必要な書類を確認しましょう。
奨学生採用候補者決定通知を受け取ったときに渡された書類の中で、進学届に必要な書類は以下になります。
- 採用候補者決定通知(進学先提出用)
- 採用候補者決定通知(本人保管用)
- 進学前準備チェックシート
入学時特別増額貸与奨学金希望している場合は、以下の2点の書類も必要です。
- 国の教育ローンを利用できなかった申告をする書類
- 融資できないことを記載した日本政策金融公庫による通知文のコピー(申込者氏名が記載されている宛名面も提出)
要件を満たさず審査対象外や、やっぱり借りるのをやめた場合は、進学届で入学時特別増額貸与奨学金を「辞退する」に変更しましょう。
書類を確認したら、採用候補者決定通知(進学先提出用)を、奨学金担当窓口へ提出します。
提出すると進学届入力下書き用紙を渡され、そこに学校ごとのIDとパスワードが書いてあります。
これで、進学届について提出前の確認は完了です。
奨学金の進学届を入力する前に確認しておくこと
初めてのことなので、手続きの途中でわからないことが出てくる場合がほとんどです。
提出期限があったり、インターネットでの提出も入力に時間制限があったりするので、わからないことが出てくると本当に焦ります。
進学届入力下書き用紙に記入をして、しっかり準備をしましょう!
準備をしても、いざ入力となると不明点や疑問点は出てくるものです。
ここでは、「どうすればいいの!?」と多くの学生がぶつかる疑問点や間違いが多い点について、確認していきましょう。
確認書兼同意書とは!?
申し込みの際に提出する書類なので、奨学生採用候補者のあなたはすでに提出しています。「提出しました」にチェックをしましょう。
確認書兼同意書とは、奨学金を申し込むにあたり、奨学金の制度・手続等に関するルールについて確認、同意したことを確約する書類です。
提出してから時間がたっているので、提出したか心配になりますよね。もう一度ここで確認しておきましょう。
パスワードが入力できない!?
進学届の提出をスカラネットでやっていますが、進学届提出用パスワードを何回打っても認識されず先に進めません…
進学届提出用パスワードは全て半角で入力してください。数字は半角、アルファベットは半角大文字で入力します。
正しいパスワードを入力しているはずなのに先に進めないのは、焦りますね。多くの学生がぶつかる疑問点でもあるので、注意しましょう。
提出用パスワードは奨学生採用候補者決定通知(本人保管用)の一番下に記載されているので、確認しておきましょう。
決定通知を無くしてしまった場合は、進学先で再発行ができます。その際に、個人の登録番号が必要になります。個人の登録番号は、出身高校に確認しましょう。
「NumLockがオンになっている」または、「CapsLockがオンになっている」状態だと正しく入力できません。
たまにNumLockキーやCapsLockキーが、偶然押されてしまっていることがあります。入力がいつもと違うのでおかしいと思って気付くことが多いです。解除の方法は以下になります。
NumLockの解除方法は、次の1~4のどれかです。
- 「Fn」キーを押しながら、「NumLock」キーを押す。
- 「Ctrl」キーを押しながら、「NumLock」キーを押す。
- 「Shift」キーを押しながら、「NumLock」キーを押す。
- 「Alt」キーを押しながら、「NumLock」キーを押す。
CapsLockの機能は、「Shift」キーを押しながら、「CapsLock」キーを押して、オンオフの切り替えができます。
住所を正しく入力しているのに先に進めない!?
進学届の入力をしましたが、住民票の記載通りに入力をしても、「使用できない文字が入力されています」と表示され、先に進めません…
住所の入力は全て全角で入力してください。数字もハイフンもスペースも全角です。
提出用パスワードは半角で、住所は全角なのですね。混乱しそうですが、間違えると先に進めないので注意しましょう。
スカラネットで入力しよう!
間違えやすい点も確認したので、後は下書き用紙の記入がしっかりされていれば、入力もスムーズにできるはずです!スカラネットにログインして入力しましょう。
スカラネットで入力できる時間は午前8時~午前1時です。入力中に午前1時を回ってしまうと、「Service Unavailable」と表示され、翌日また最初から入力しなおすことになります。
締め切り日に入力する場合は、午前0時までに送信したものがその日の受付になるので、時間と提出期限に余裕を持って入力しましょう!
スカラネットの入力の仕方など進学届の詳しい手続き方法については、こちらをご参照ください。
進学届提出後の確認方法は!?
スカラネットで奨学金の進学届を最後まで入力したら、進学届提出情報一覧の内容を確認しましょう。
内容に間違いがなければ送信ボタンを押しますが、その前に「進学届提出情報一覧」の画面を印刷しておくことをお勧めします。
提出後に、「間違えたかもしれない!」と思ったときに確認ができます。
進学届を送信すると、「初回振込予定日」と「進学届の提出を終了します」という2つのボタンが表示されます。
奨学金の振込みがいつされるのか気になりますよね。「初回振込予定日」ボタンを押すと初回振込予定日が表示されるので、確認しておきましょう。
「進学届の提出を終了します」のボタンを押すと、終了です。あっさり終わるので、本当に送れているのか不安になりますね。
残念ですが、提出後に送信されたかを確認する画面はありません。確認したい場合は、もう一度提出画面からログインしてみてください。
提出済エラー
あなたの進学届はすでに提出されています。
エラーといわれるとできていないような感じがしますが、提出後のログインでこの表示が出れば、提出されているので大丈夫です。
初回振込予定日に奨学金が振込まれるのを待ちましょう。
奨学金の進学届を提出後にすることは!?
進学届の提出後、貸与奨学生として採用され奨学金の振込みが開始されます。「やったぁ!!面倒な手続きもこれで終了!」と喜びたいところですが、これで終わりではないのです。
返還誓約書の提出を忘れてはいけません。返還誓約書は進学先の学校が定める期限までに提出しなければなりません。
期限までに返還誓約書を正しく提出しないと、採用を取り消し、振込済みの奨学金全額を速やかに返金しなければなりません。
採用取り消しになったら、大変なことですね!しっかり確認して提出しましょう。
人的補償の場合は、あなただけではなく連帯保証人と保証人の書類と自書、押印も必要になります。
返還誓約書の提出に必要な書類を確認して、余裕をもって準備してもらえるよう、連帯保証人と保証人へ伝えておきましょう。
進学届の提出後には、採用後の流れを確認しましょう。
- 進学届で入力した振込口座で初回奨学金の振込を確認をする
- 採用書類を受け取る(奨学生証・返還誓約書)
- 採用説明会に出席
- 返還誓約書の提出
次に、返還誓約書に必要な書類を確認しましょう。添付書類は、返還誓約書右側の署名欄より下に印字されています。
機関保証の添付書類
- 奨学生本人の住民票(原本)
- 保証依頼書(兼保証委託契約書)
- 保証料支払依頼書
- 親権者(後継人)同意書
人的保証の添付書類
- 奨学生本人の住民票(原本)
- 連帯保証人の印鑑証明書(原本)
- 連帯保証人の収入に関する証明書(原本)
- 保証人の印鑑証明書(原本)
奨学生本人の住民票については、申込時にマイナンバーを提出している場合は不要です。
返還誓約書の記入
では、返還誓約書に記入していきましょう。返還誓約書はスカラネットの入力に基づいて印字されています。印字に間違いがないか、確認しましょう。
親権者、保証人の欄に名前が小さく印字されているので、そのすぐ下に自書で署名します。署名欄は複写になっているので、強めに書きましょう。
間違えてしまったら、二重線を引き押印するものと同じ印鑑を使って訂正印を押します。修正液や修正テープを使ってはいけません。
住所変更や保証人自体の変更も、変更する名前や住所に二重線を引き、訂正印を押します。変更があるときは、返還誓約書記載事項訂正届も提出します。
自分の名前を間違えてしまった場合は、一文字だけ訂正するのではなくフルネームに二重線を引き、署名しなおします。
それぞれの印鑑で押印
たとえ名字が同じでも、同一の印鑑は使えません。それぞれが用意した印鑑を使いましょう。
返還誓約書は複写になっているので、1枚目と2枚目両方に押印し、2枚目は控えになります。
連帯保証人、保証人は、印鑑証明書の印鑑と同じものを押印します。
押印が不鮮明な場合は、再提出となってしまうので、しっかりと、でもにじまないように押しましょう。失敗したら、空いている場所に押しなおしましょう。
人的保証の場合は、保証人を頼んだ方の署名と押印も期限までにしてもらいましょう。
提出前に確認
日本学生支援機構のホームページには、返還誓約書記入についてのページに「提出前に(チェックリスト)」があります。こちらで、返還誓約書を提出する前に確認しましょう。
返還誓約書を提出して、正式に奨学生となります!
まとめ
- 奨学生採用候補者は入学後、期限までに進学届の提出が必要
- 採用候補者決定通知を提出して、進学届に必要なIDとパスワードを受け取る
- スカラネットの入力は時間制限があるので、準備をしておく
- 入力中の不明点に対応できるように、間違いの多い点などを確認しておく
- 提出後、再度ログインしてエラーが出たら送信されている
- 進学届提出後には、期限までに返還誓約書の提出が必要
- 返還誓約書は親権者や保証人の、自書、押印も必要になる
- 返還誓約書を提出して、正式に奨学生となる
お金のことなので、書類の記入が細かく耳慣れない用語も出てきますが、ひとつひとつ確認をしていけば、大丈夫です。
書類など時間が必要なものもあるので、早めに取り掛かりましょう。
しっかり手続きをして、新たな学生生活を思いっきり楽しんでくださいね!
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