あなたがノートパソコンの裏側を戸惑うことなく開けられるなら、私はとても尊敬します。
ノートパソコンの中身は、機械オンチな私にとって未知の世界と感じるからです。
しかし、ネジだけはなくさないでくださいね!ノートパソコンの小さなネジを紛失してしまったら同じ規格のものを探すことが困難です。
ネジを回しすぎてなめてしまい使えなくなった場合も、同じ規格の新しいネジを買い直さなければいけませんよね。
もしあなたがネジを選ぶのなら、規格はネジ軸の太さ×ネジ軸の長さで選びましょう!
そしてネジがなめるのを防ぐためには、ドライバー選びが重要ということもわかりました!
あなたの交換したいネジが外れないときに試していただきたい、ネジを外す方法も合わせてご紹介します。
ノートパソコンのネジはどうやって規格を調べる?
ノートパソコンのネジを探す場合、もしあなたが手元に同じネジを持っていれば、以下の2点がわかれば規格と同じネジを見つけられますよ!
- ネジ軸の直径や長さ、種類
- ネジ頭の形
この2点を確認したら、直接ホームセンターへネジを持っていきましょう!
ホームセンターには「ネジゲージ」という器具があり、様々なネジの見本形をそろえています。
形に近いものからはめていくと、どんな太さかがわかりますよ!
さらに、このネジゲージは長さを測る目盛もついています。これでネジ軸の長さもわかるため、ネジ規格が判明します♪
見本で測ることができると正確な規格を見つけられるため、ストレスを感じることなくノートパソコンのネジを選ぶことができますね!
ただし、海外メーカーのノートパソコンでしたら規格外ネジを使用していることもあるため、もし見つからない場合はメーカーへ修理を依頼しましょう。
ネジの種類を確認しておこう
ネジ規格は、ネジ軸の太さ×ネジ軸の長さで表すことができます。
事前にサイズを確認しておくとどの規格かがわかるため、ネジ売り場で迷子になることもなくなりますよ!
そして、ノートパソコンに使われるネジは大きく分けて「ミリネジ」と「インチネジ」の2種類が存在します。
- ISO(国際標準化機構)のメートル法に基づいて規格化された
- 正式名称は「メートルネジ」だが、「ISO(イソ)ネジ」とも呼ばれる
- インチネジよりもネジ山間隔が細かい
- ネジ軸の太さはM2(だいたい2mm)などで表記される
- ピッチがミリ(メートル)単位で定められている
ピッチとは、ネジ山(ネジ軸の溝)同士の間隔を表します。
日本国内のメーカーが使用しているネジは、ほとんどこの種類と思ってもよいでしょう。
逆に、インチネジの特徴はどのようなものでしょうか。
- ヤード・ポンド法に基づいて規格されたもの
- ミリネジよりもネジ山の間隔が大きい
- ネジ軸の太さはNo.4や6、1/4など分数で表記されることもある
- ピッチ間隔でなく、1インチ(25.4cm)の中にあるネジ山数で規格が定められている
インチネジはアメリカやイギリスで標準化し普及されたため、主に外国で統一規格として使われます。
日本の精密機器にも使われています。例えばパソコンを自分で作る人達は、「HDDのフタ部分などに使用している」という人もいらっしゃいます。
日本人が慣れ親しんでいるメートルという単位とは違うもののため、規格に対する考え方もややこしく感じますね。
また、ミリネジ・インチネジのどちらにも、ネジ山間隔が異なる「波目ネジ」と「細目ネジ」もあります。ネジ山は細目ネジのほうが細かいです。
しかし細目ネジは、薄い板を固定するときなど非常に緻密な部分でしか使われません。ノートパソコンの場合も波目ネジと思ってもよいでしょう。
このミリネジとインチネジを間違えないようにしましょう!
ミリネジはインチネジよりもピッチが短いため、ネジ山の数もインチネジより多いです。
インチネジのネジ穴にミリネジを選んでしまった場合は、ネジ穴へのダメージが少なく済みますが、逆の場合でしたらネジ穴が傷つくこともあります。
その結果、ネジ穴が潰れてしまったり、抜けなくなったりするのです。
ネジの種類が同じものを選んでおくことで、ネジ穴を傷つけることなくスムーズに取り付けることができますよ!
ネジ頭の形も確認しておこう
ネジ頭部分の形は、種類がとても豊富にあるため、迷いやすいですよね。
中でも一般的に使われているネジ頭は、「なべネジ」と「皿ネジ」です。
なべネジは、頭がキノコのよう形をしたネジです。取り付けた時ネジが出っ張らないように、ネジ穴(ネジをつける部分)は凹んでいます。
一方、頭が平らになっているネジを皿ネジと呼びます。逆三角形のような形をしているため、ネジ穴の入り口も斜めに凹んでいます。
なべネジがついていたところはなべネジを、皿ネジがついていたところは皿ネジを選ぶと、ネジ穴にぴったりとはまります。
ネジをつける部分は、ネジ頭の形に沿って作られているんだね!
もし皿ネジがついていた場所になべネジをつけてしまうと、ネジ頭とネジ穴の形が合わないため、取り付けた時ネジ頭のみ出っ張ってしまいキレイに収まりません。
ネジ穴に合うものを使うことでネジ部分がガタつくことなく、ノートパソコンを安定して使うことができますよ!
ネジが手元にない場合チェックすべきことは?
もしあなたがネジをなくしてしまい、同じネジも手元にない場合、ネジを数種類買って片っ端からつけていくのも効率が悪いですよね。
そんな時は、以下の手順で規格を絞り込みましょう。
- ネジ穴のサイズを測り、太さを確認する
- 穴口を見て、ネジの差込口が斜めまたは直角か確認する
- 長さはわからないので、少し長いネジを選ぶ
- 基本ミリネジを選ぶ
- HDDなど内部のネジならインチネジを選び、慎重に回す
まずネジ穴のサイズを測り、穴口が斜めになっているかどうか確認しておきましょう。
ネジ穴のサイズはネジ軸太さとだいたい同じです。これがわかるとネジサイズも選びやすくなります。
そして穴口が斜めになっていたら皿ネジの可能性が高く、もし直角の場合はなべネジである可能性が高いです。
次にネジの長さですが、ネジ穴に定規を差し込むこともできないため、深さまでは正確に測ることができませんよね。
この場合でしたら、少し長いネジを購入しておくといいですよ。
ネジが短すぎると奥までネジを差し込めません。しかし長すぎる場合はニッパーなどで切って使うことができますよ。
最後に、ミリネジかインチネジの種類です。ここは迷うところですが、まずミリネジを購入しておきましょう。
現在国内で出回っているネジのほとんどはミリネジです。あなたが裏蓋部分のネジを探しているならミリネジの可能性が高いです。
HDD部分のネジだから、もしかしたらインチネジかもしれないな。
その場合は、インチネジを選んで取り付けてみましょう。しかし、取り付けるときは慎重に回してくださいね。
違和感を感じたら、ピッチの短いミリネジだった可能性があります。ミリネジに付け替えてあげましょう!
このようにネジ穴を確認しておくことでネジ部分をピッタリはめることができるため、ノートパソコンが元通り使えるようになりますよ!
ノートパソコンのネジを回すドライバーも重要!
規格についてだいたいわかったところで、もし代用できるネジがあるなら、一刻も早く外して持っていきたいですよね。
しかし、あなたのドライバーはネジにぴったり合うサイズでしょうか?
ネジ頭にある工具穴(駆動部とも呼ぶ)とサイズが合わないドライバーを使用していると、いつのまにか工具穴が削れてなめてしまう原因になります。
ノートパソコンは精密機器のため、せっかくならいいドライバーを使いたいですよね。
そのため、ノートパソコンに使うドライバー選びは以下に気を付けるといいですよ。
- 専門のメーカーが販売するドライバーを使う
- ネジのサイズに合ったドライバーを使う
- 磁力があるドライバーならなお良し
ドライバーの選び方をマスターしておくと、ネジが長持ちするのでずっと使い続けることもできますね!
専門メーカーのドライバーは質がいい!
ドライバーは今や安価で手に入りやすいです。ホームセンターはもちろん、100均でも扱っていますよね。
しかし、ネジを長持ちさせたいのでしたら、高くてもいいから専門メーカーが扱っているドライバーを使うといいですよ。
ドライバーなんてどれも同じでしょ♪
私はそう思い込み、今まで100均で適当に選んだドライバーを使っておりました。
その結果、よくネジの工具穴が徐々に削れてしまいました。
専門メーカーのドライバーだと先端の精度が高く、素材も吟味して生産されています。そのためネジに対して食いつきがいいため、ネジを傷めにくいです。
おすすめのメーカーはこちらです。店舗によりメーカーの取り扱いが異なります。
- VESSEL(ベッセル)
- ANEX(アネックス)
- HOZAN(ホーザン)
- ENGINEER(エンジニア)
どれも日本の信頼できるメーカーですから「安物買いの銭失い」をすることなく、安心して使うことができますよ♪
ドライバーとネジのサイズを合わせる
ドライバーのサイズは種類が多いため、どれを使ったらいいか悩みますよね。
ネジを摩耗させないため、ネジのサイズに合ったドライバーを使うことが大切です。
ドライバーのサイズは、番号が大きいほどドライバーも太くなります。
サイズを合わせないとドライバーが滑ってしまい、何度も繰り返しネジを回すとだんだん工具穴が削れてしまいます。
ネジに合うサイズがわからないときは、少し太いサイズのドライバーを当ててみましょう。
サイズが合わなければ「2番→1番→0番」のように、少しずつ細いものへ変えていくといいですよ。
ちなみにノートパソコンの場合、使用されているネジは大きくても直径3mm程度のため、ドライバーは太くても2番があるといいです。
サイズが合わなくて外れなかったネジも、ドライバーをぴったりと合わせることであっさり外れます。すんなりネジが外れると、気持ちいいものですよ♪
磁力つきのドライバーならネジを紛失しにくい
ネジは細かいので、外した時に紛失してしまったら悲惨ですよね。
特にノートパソコンのネジは細くて小さい規格ネジが多いです。そしてお子様の口に入ってしまったら、大変です!
でも、ドライバーの先端に磁力が付いたものを選んでおけば、心配いりません。
ネジが外れた時、ネジを落としてしまうことなくドライバーの先に磁力でくっついていますよ♪
これでネジを探す手間が省け、安心して作業を進めることもできますね!
ノートパソコンのネジが外れないときはどう取る?
ネジの工具穴がつぶれて、なめてしまったねじを取ることは至難の業です。
さらにネジが締まりすぎて、回りにくく取れないこともありますよね。
もしあなたのノートパソコンにはまったネジが取れない場合、以下の方法を試してみてください。
- 輪ゴムをかませる
- 接着剤をつけてドライバーと固定する
- ネジ穴のすべり止め液を使う
- ペンチでネジ山をつかみ、回す
- リューターでネジ頭を削る
使えなくなってしまったネジは、取れたらホームセンターで新しいネジを選び、新調することができますよ!
固くて外れないネジを外す方法とコツは?
まだ工具穴の形が残っている状態でしたら、平べったい形状の輪ゴムを使うと取れることがあります。
- 平べったい輪ゴムをネジの工具穴にあてがう
- 上からドライバーで押さえて、ゆっくり回す
これでしたら難しい工具を使わず、簡単に外すことができます。
さらに、接着剤を使う方法もありますよ!
- アロンアルファなどの瞬間接着剤で、ネジとドライバーを固定する
- ドライバーを回す
ネジとドライバーを固定することで、垂直に力を入れつつ回せるため、ネジが外れやすくなります。
ただしネジとドライバーはそのままくっついてしまうため、「ドライバーが使えなくなるかもしれない」という覚悟を持って臨むといいかもしれませんね。
ネジを回すコツは、ドライバーで押す力と回す力を、7:3くらいにすることです。
ネジを押す力に少し力が入る程度で回すといいですよ。
この方法ならネジが回りやすくなるため、外れやすくなりますよ!
なめたネジが外れないときの方法は?
ネジの削れ具合が低い場合でしたら、ネジ穴のすべり止め液を使う方法があります。
すべり止め液はホームセンターで販売されています。
なめたネジはドライバーがすべりやすく外れないことも多いため、これを使うとドライバーが安定しやすくなりますよ。
工具穴が削れている、なめたネジを外す場合でしたらペンチで回しましょう。
ペンチでしっかりネジをつかみ、ゆっくりと回すことで取れますよ。
この時、ペンチでノートパソコンを傷付けないようにしましょう。
ただし、皿ネジの場合はペンチでつかむことが難しいため、避けておきましょう。
それでも取れない場合、リューター(またはルーター)でネジ頭を削る方法があります。
- ネジが見える位置で左手を横向けにして置き、右手でリューターをつまむ
- 左手にリューターを十字上に重ねる(この動作をすることで腕を固定できるため、刃先のずれが少なくて済む)
- 静かに手首を上下に動かして、ネジ頭だけ「-」の形に削り込む
- 削りすぎる前に、ネジが外せるかどうか試してみる
あなたが左利きでしたら、右手と左手を逆にしてくださいね。
ノートパソコンの塗装へ傷をつけないよう、慎重に作業しましょう。
削りすぎてしまうと、ネジ頭を全部削ってしまうこともありますので注意してくださいね。
リューターはホームセンターや100均で取り扱っているところもありますよ!
電池式のリューターは力が弱いこともあるため、切削油をピット先端に少しつけると削りやすいですよ。
マイナスの形に溝ができたら、マイナスドライバーを使って簡単に外すことができます!
ノートパソコンに衝撃を与える器具は避ける
このほかにも様々な工具でネジを外すことができます。
しかし、叩くなどの衝撃を与える工具は使わないほうがいいです。
なぜなら、ノートパソコンに傷をつけてしまったり、ノートパソコンの内部へ衝撃が届いて故障したりする可能性が高いからです。
また、ネジを外す器具として「ネジザウルス」というものがあります。
これも塗装に傷をつける可能性が高いため、避けましょう。
ノートパソコンは高価なものですので、衝撃を少なくしてネジを外すことにより、故障するリスクを下げることができますよ!
まとめ
- ネジ規格はネジ軸の太さ×ネジ軸の長さで表す
- ノートパソコンのネジは、ミリネジが多い
- HDD部分などの精密な場所は、インチネジを使っていることがある
- ネジを選ぶときは、ネジ頭の確認も行う
- ドライバー選びを間違うとネジがなめる原因になるため、ドライバーのサイズを合わせる
- ネジが外れないときは、ゴムやペンチ、リューターを使う方法などがある
- ノートパソコンに衝撃を与える工具は使わないほうがいい
ネジの規格を選ぶときは、「合うネジを探して使う」ことが大前提です。
ノートパソコンは仕事で使う人も多いため、ネジのトラブルだけなら何日もかけて修理に出すよりは自分で対応したいですよね。
「買ったネジが合わなかった」なんてことにならないよう、規格はきちんと確認して購入しましょう!
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