pmp(project management professional)とはプロジェクトマネジメントの専門家である事を証明する国際資格です。
ITやコンサル、金融、建設業界の方が取得することの多い資格ですが、 そもそもプロジェクトが存在しない職業はほぼないので、どの業界でも活かせる資格です。
pmpの受験は日本語でできますが、申し込み方法は英語です。
英語で申し込みと聞くとハードルが高く感じるかもしれませんが、pmpの申し込み方法は画像付きで解説しているので安心してください。
また英語の例文も載せているので参考にしてみてくださいね。
オンラインからも受験でき、申し込み方法は支払いが完了した後にPMIの公式サイトからできますよ。
仕事をしながら、資格取得の勉強は大変ですよね。少しでもそんなあなたの力になれたら嬉しいです。
pmpの申し込み方法を画像付き手順でわかりやすく紹介
pmp試験への申し込みはPMIの公式サイトから英語で行います。
大きく4つに分けられ「アカウントの作成」→「学歴」→「プロジェクト経験」→「個人情報」の順に入力していきます。
申し込みフォーマットの入力は選択式がほとんどです。
選択式以外の箇所は全て半角英数字で入力をします。
全角で入力するとエラーになりますので注意してくださいね。
では早速申し込み方法をみていきましょう。
アカウントの作成
アカウントの作成は個人情報の入力と経歴の質問になります。
- 検索画面で「PMI.org」と入力し、PMI(Project Management Institute)を開く
- 「Certifications」→「Certification Types」→「Overview」の順にクリック
引用 PMI(Project Management Institute)公式HP - pmp欄の「Discover the PMP Advantage」をクリック
- Apply for PMP Certification の下の「CONTINUE」をクリック
- 「Register now」をクリックして、アカウントの作成
- 個人情報を入力
First Name 名前 Last Name 名字 Primary Email メールアドレス Country 国籍 PMIから製品やサービスについて、最新情報をメールで受け取りたい場合はCountryの上にチェックをします。
- 簡単な経歴を入力
①会社名(所属していない場合はNoneと回答)
②現在の役職を選択
③生まれた年を選択
④現在までのフルタイム勤務歴年数を選択
⑤4週間以上続いたプロジェクト管理の年数を選択
⑥あなたのキャリアにおいてプロジェクトマネジメント業務の位置づけを選択
⑦あなたの組織にはプロジェクト/プログラム管理オフィスがあるか、もしくはプロジェクト管理を専門とするグループがあるか
⑧現在務めている業界(回答は任意)
⑨現在の専門職種(回答は任意) - ログイン情報を入力
今後マイページにログインする時の情報となります。パスワードは5文字から50文字以内でスペースや<>は使用できません。 - 「CREATE ACCOUNT」をクリックし登録が完了
もし英語が苦手という場合は、画面を開き、右クリックで自動翻訳機能を選択すると、日本語へ翻訳してくれますよ。
ここで入力したメールアドレスが今後ユーザー名として使用されます。
学歴とプロジェクトマネジメント研修について入力
ここでは学歴とpmpの受験要綱にも含まれている、プロジェクトマネジメント研修について入力していきます。
まれにPMI本部から監査対象に選ばれると、アメリカにあるPMI本部に卒業証明書などの各種書類を郵送しなければいけません。
監査対象はランダムに選ばれているので、全員が書類を郵送するわけではありません。
書類提出に選ばれた場合、郵送書類と入力したものに相違があると、否認され受験資格がなくなる可能性があるので気を付けましょう。
<Education/学歴の入力>
- 「Certifications」→「Certification Types」→「Project Management Professional」をクリック
- 「APPLY NOW FOR YOUR PMP」をクリック
- 学歴を入力
①最終学歴を選択High School Diploma 高卒 Associate Degree 短大卒、専門卒、準学士 Bachelor Degree 大卒、学士 Masters Degree 大学院卒、修士 Doctorate 大学院卒、博士 大卒以上を選択すると、専攻欄が表示されるので該当するものを選択
②最終学歴の在籍年度を選択
③最終学歴の所在国
④学校名
学校名は出身学校のホームページから英語名をコピーし、正しい名称を入力しましょう。 - 「Save Education」をクリックし保存内容を入力してください。
米国が本部の国際資格だから、学歴も各国の事情は適用されません。高校を卒業していないと、PMPを受けられません。
<プロジェクトマネジメント研修について入力>
pmp試験を受ける為には、PMI認定校でプロジェクトマネジメント研修を35時間受講することが必須条件となります。
まだこの研修を受講していなかったという場合は、5日間×7時間の短期集中型研修コースもありますよ。
受講後に修了証明書が発行されますので大切に保管しておきましょう。
- 認定校にて受講が終了した際にもらえる、証明書を基に入力
①コース名
②受講したPMI認定校の名称
③受講した開始年月と終了年月及び受講時間 - 「Save Education」をクリックし保存
プロジェクト経歴について入力
ここでは現在までに携わってきたプロジェクトについて入力していきましょう。
まずプロジェクトとは、どのような事を指すのかわかりますか?
プロジェクトとは、立ち上げ→計画→実行→監視、コントロール→終結のプロセス全般を指します。
簡単に言うと、始まりと終わりが明確にあり、その期間にサービスや成果物を生み出せたかと考えるとわかりやすいと思います。
途中で中止となったプロジェクトでも成果物があれば、それは立派なプロジェクトです。
申請フォームに入力できるプロジェクトは申し込み時点から8年以内に携わったプロジェクトのみで、それ以前のものはカウントできません。
年数の新しいものから古い順にそれぞれのプロジェクトを入力していきます。
学歴によって、プロジェクトの実務時間必要数が異なりますので下の表を参考にしてください。
高卒、短大卒、準学士 | 5年以上の実務時間 |
大卒、学士 | 3年以上の実務時間 |
大学院卒、修士、博士 | 2年以上の実務時間 |
- プロジェクト名(80文字以内)
ポイント
実際に使っていたプロジェクト名よりも、簡単にイメージし易いプロジェクト名に変えて入力しましょう。
- このプロジェクトに携わっていた時の会社名
- このプロジェクトに携わっていた時の役職
この一覧はあくまで例です。プロジェクトマネージャー Project Manager プロモーションマネージャー Promotion Manager 国際営業マネージャー International Sales Manager 営業部員 Sales Representative/Associate/Executive 不動産マネージャー Real Estate Manager 事務管理 Office Manager 広報部員 Public Relations プログラマー Computer Programmer ソフトウェアエンジニア Software Engineer ウェブコンテンツ管理者 Web Content Administrator - このプロジェクトに携わっていた時の事業部または部門名を選択
- このプロジェクトに携わっていた時に所属していた会社の事業を選択
- プロジェクトマネジメントのアプロ―チ方法を選択
Traditional(waterfall):予測型
Agile:アイジャル型
Hybrid:ハイブリッド型、混合型 - このプロジェクトのチームメンバーの人数を選択
- このプロジェクトの予算を選択
- このプロジェクトの開始年月と終了年月を入力
現在進行中のプロジェクトの場合はIn progressにチェック実務時間計算の注意点プロジェクトを同時に何個も行い、期間が重複している場合は実務時間にカウントされません。
Aプロジェクト:2021年4月~7月(3ヵ月)
Bプロジェクト:2021年6月~7月(1ヵ月)
6月~7月が重複しているので実務時間は3ヵ月となります。 - プロジェクトについての説明を入力
プロジェクトの目的、結果、あなたの役割と責任、成果を含んだ経験の概要を英文で入力します。詳細は次の項で説明します。 - 「Save Experience」をクリック
- 「Add Additional Project」をクリックし、1から11の手順でプロジェクトを追加
- 規定の実務時間分を入力し終えたら「Continue To Exam Details」をクリック
- Exam Detailに移り、自宅もしくは勤務地の住所、身分証明書の名前、メールアドレス、電話番号、受験場所を入力
5日ほどで申請内容が確認され、PMIからメールで試験の詳細や支払い方法が送られてきます。
監査に選ばれて、書類の郵送が必要な場合もメールが届きます。
アメリカ本部へ郵送となりますので、必要書類や郵送方法などメールで詳細を確認しましょう。
pmpの申し込みを英語例文付きで紹介!PJ経験について
pmpの申し込みでは、プロジェクト経験(Project Description)は英文での記載となります。
申し込み前に一度あなたが携わった全てのプロジェクトを洗い出してみると、英文での説明もスムーズに取り掛かれますよ。
プロジェクトの詳細は最低でも100文字、理想は200~500文字以内です。
必ずプロジェクトの目的、あなたの役割と責任、結果、成果物を含んだ経験を書きましょう。
英文が正しかったとしてもこれらが書かれていなければ、意味がありません。
プロジェクトの目的
英語でプロジェクトの目的は「Project Objective」です。
プロジェクトを開始するにあたり、目的や目標を立てますよね。
例えば、「新製品を開発し販売する」「既存商品のリニューアル」「売上を10%アップ」などがあります。
<例文1>
目的:18歳から25歳の女性をターゲットに小売店で販売する為の新商品開発をしました。 |
Objective: launch a new sweet snack product for a retail aimed at a female consumer base between 18-25 years old. |
予算は約300万円でプロジェクトの締め切りは6ヵ月でした。 |
The project budget was $30,000 and the project deadline was 6 months. |
目的について書いていることがわかるように書き始めは「Objective」や「The project objective~」とするとシンプルでわかりやすくなります。
簡単に「新商品開発」とだけ目的を書くよりも、具体的に「ターゲットは誰で」「予算は300万円」など肉付けしていく方が、PMI本部の人も理解し易くなります。
あなたの役割
英語で役割は「Role」です。このプロジェクトであなたがどのような役割を担っていたか書いていきます。
役職を書く欄ではありませんので、どのような役割かを書きましょう。
<例文2>
役割:私はプロジェクトマネージャーを務めました。 |
Role: I served as the Project Manager. |
そして、立ち上げから終了までのライフサイクル全体を管理しました。 |
And managed the full project life cycle from initiating to closing. |
書き始めは「I served as~」、もしくは「I was~」にし、現在進行形のプロジェクトであれば英文も現在進行形にしましょう。
あなたの責任とプロジェクトの成果物
英語で責任と成果物は「Responsibilities and Deliverables」です。
pmpで重視されているポイントでもあるので、この5つの内容は必ず書いてください。
- 立ち上げ/Initiating the Project(IN)
- 計画/Planning the Project (PL)
- 実行/Executing the Project (EX)
- コントロールと監視/Controlling and Monitoring(MC)
- 終結/Closing(CL)
<例文3>
責任/成果物:(IN)利害関係者を分析。 |
Responsibilities/Deliverables:(IN)Performing stakeholder analysis. |
(PL)時間、コスト、品質を考慮してプロジェクト計画を作成し、作業分解図を作成しました。 |
(PL)Prepared the project plan and created the work breakdown structure while considering time, cost, and quality. |
(EX)プロジェクトチームを率いてタスクの実行を管理しました。 |
(EX)Managing task execution by leading the project team. |
(MC)プロジェクトのタイムラインを監視し、全てのマイルストーンがスケジュール通りに達成されていることを確認しました。 |
(MC) Monitored the project timeline, ensuring all milestones were being achieved on schedule. |
(CL)私たちのチームは製品を納品しました。 |
(CL)My team delivered the product. |
IN,PL,EX,MC,CLを区切って書くと、わかりやすくなりますよ。
もし英語に自信がない場合は一度日本語でまとめてから、英語に訳し、Google翻訳で確認するのがおすすめです。
プロジェクトの結果
プロジェクトの結果は英語で「Result」もしくは「Outcome」です。
最終的にこのプロジェクトがどのような結果で終わったのかを書きます。
下の例文のように完遂したのか、何かの理由で延期になったのか、もしくは中止になったなどの結果を書きます。
<例文4>
結果:このプロジェクトは、予算内で指定されたスケジュール内に完了し、製品を発売しました。 |
Outcome: This project was completed under budget and within the stated timeline and launched the product. |
もし英語が不安なら、pmp申し込み前に受講したプロジェクトマネジメント研修の施設に一度問い合わせみるのも良いかもしれませんね。
施設によっては、翻訳代行サービスを行ってくれるところもありますよ。
pmpは別途申し込みで受験はオンラインから可能
2020年からpmpの受験はオンラインでも受けられるようになりました。
オンライン受験の申し込みはPMIの公式サイトから行います。
受験料の支払いが完了したら、真ん中の「試験予約の管理」からスケジュールを申し込みできます。
受験希望日の1週間前まで予約が可能です。前日など直前の予約はできません。
受験中は2つのカメラで監視されているので、公共の場所で受けることはできません。
四方を壁に囲まれ、静かな環境ならご自宅や職場で受験が可能です。
受験中部屋に誰かが入ってきてしまうと、試験は中止になるので周りの人には「受験中は絶対に入ってこないで」と伝えておいてくださいね。
また、pmpオンライン受験を予約する前にシステム環境の確認も忘れずに行ってください。
もし試験開始後にインターネットの接続やシステムに問題があった場合は、自己負担で再受験となります。
受験料も安くないので、再受験になったら悲しいですよね。
受験に必要な機器は2つです。受験に使う卓上式のパソコンと、監視カメラ用のスマートフォンもしくはタブレットが必要です。
インターネットの推奨回線速度は2Mbps以上、ネットワーク帯域幅は20Mbps以上必要です。またWi-Fiよりも有線で接続した方が安定します。
<受験用機器の条件>
機器 | インターネットにアクセス可能な、デスクトップPCもしくはノートPC |
OS | Windows 7、Windows 10、Mac OS 10.14以上のバージョン Windows XPシステムは使用禁止 |
メモリ | 4GB以上 |
空き容量 | 2GB以上 |
画面解像度 | 1024×768 以上。別モニターへの接続禁止 |
ウェブカメラ | 内蔵もしくは外部置きのウェブカメラ。試験中はウェブカメラが常にオンの状態にする |
オーディオ | スピーカーとマイクを用意。原則イヤホン禁止 |
<監視用カメラの条件>
機器 | インターネットにアクセス可能なスマートフォンもしくはタブレット |
OS | iOS 11以上、Android 10以上 |
WEBブラウザ | 最新版のSafari、Chrome、Firefox |
システム設定 | 監視が中断されないよう、アプリ通知やロック画面機能解除 |
スマホまたはタブレットのホルダー | 監視角度に合わせて、スマホまたはタブレットを固定 |
オンライン受験申し込み後、どうしても都合が悪くなりキャンセルもしくは延期したい時は、pmp受験日の48時間前までならキャンセルができます。
48時間を過ぎてキャンセルすると返金はされません。
まとめ
- pmpの申し込み方法はPMI公式サイトから英語で入力
- pmp申し込み前にプロジェクトマネジメント研修を35時間受講することが必須
- 高卒、短大卒は5年以上、大卒は3年以上、大学院卒は2年以上の実務時間が必須
- プロジェクトの経験欄には目的、役割と責任、結果、成果物を含んだ経験を書く
- pmpはオンライン受験も可能
- オンライン受験の申し込み方法は支払い完了後、PMIの公式サイトからできる
- 受験日の予約は1週間前まで、キャンセルは受験日の48時間前まで可能
pmpの申し込み方法は手順通りに行えば簡単にできますが、プロジェクトの経験を記入するところが、英文で少し難しいかもしれません。
中学英語レベルでも、盛り込まなければいけない内容を入れていれば大丈夫ですよ。
キャリアアップにもなる資格取得のお役に立てば嬉しいです♪
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