中高一貫生に塾はおすすめ?元中高一貫生が徹底的に考えてみた | オンライン総合研究所

中高一貫生に塾はおすすめ?元中高一貫生が徹底的に考えてみた

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中高一貫生は塾に通う必要があると思いますか?

私自身、小学4年生の夏から塾に通い、憧れの中高一貫生となった1人です。

入学すると、高校への進学は確定するわけですが、そこで問題になるのが「その間、塾に通うべきかどうか」だと思います。

中高一貫生は高校受験が無い代わりに自由度が高すぎて、塾と疎遠になって勉強が疎かになる、そう思われることもあると思います。

おすすめの塾が有ればぜひ通わせたい

せっかく中学受験で塾に通い詰めたのに、また塾のことを考えるの?

考え方はさまざま。私も子供ながら、おすすめかどうかはさておき、受験後、すぐに塾に通うのはな…と思っていました。

今回は元中高一貫生である私が、大人として、中高一貫生が塾に通うべきか、おすすめできるものなのかを考えていきます。

 

 

中高一貫生に塾はおすすめできるのかを考える

正直なところ、私立の中高一貫生が早いうちから塾に通うということを、私個人はおすすめできません。

私は地方の私立中高一貫校へ中学受験で入学し、高校もエスカレーター進学でした。

高校から新たに生徒を入学させない学校だったため、中学・高校と、自分の考えや価値観を培う期間、友人たちと、とても濃厚な時間を過ごすことができたと感じています。

そのため、中高一貫生として、6年間という時間を自由に過ごすことができるのに、早いうちから塾に時間を縛られてしまうのは勿体ないと考えます。

とはいえ、目指す目標のため塾に通う、学校授業の補助で塾に通う、など、通塾をおすすめする理由があることも分かります。

実際、私自身も高校2年の頃には塾に通い始め、大学受験に備えて勉強に本腰を入れました。

せっかく6年の一貫教育で過ごすことができるのですから、学生生活はめいっぱい楽しみながら、塾ともうまく付き合えればいいですね。

塾がおすすめできるかどうかを考えていく前に、まず最初は、公立生と私立生、中高別の現状を比べていきましょう。

 

数字データから中高一貫生の通塾状況をみる

文部科学省の「子供の学習費調査(平成30年)」によると、「学校外活動費」のうち、「補助学習費」として学習塾へ支払った金額の公私別・学年別金額は以下の通りです。

公立 私立
中学1年生 110,774円 117,141円
中学2年生 178,408円 156,644円
中学3年生 313,780円 186,569円
高校1年生 71,534円 85,200円
高校2年生 98,567円 120,636円
高校3年生 150,650円 183,807円

※いずれも最大値の表示

高校では私立の方が金額が高くなる傾向がありますが、中学では公立生の金額が高い傾向が分かりますね。

特に中学3年生の金額差は歴然です。公立の中学3年生はそのほとんどが高校受験を控えていることから費用が高額になるのだと思います。

 

 

中高一貫生が塾に通うメリットとその背景とは?

金額という数字データで、通塾状況について確認しました。意外に私立生も中学から一定金額をかけて通塾していることが見えましたね。

続いて、中高一貫生が塾に通うメリットと、通塾を選択する背景について、考えていきます。

 

学校の授業で遅れた場合に塾を利用して取り戻せる

まず通塾のメリットとして挙げられるのは「授業の遅れを取り戻すことができる」だと思います。

中高一貫校では、各校独自のカリキュラムで授業が進んでいきます。

中学ではこれを網羅して卒業させなければいけない、高校に入ってからやらないといけない、ということがあまり意識されません。

というのも、生徒たちは中高どちらも同じ学校で学びますから、中学の範囲と関連したところが公立では高校のカリキュラムであっても、横断的に学ばせることができるのです。

教科書についても、学習指導要領の検定教科書が配られましたが、実際に授業で使用するものは全く違うもの、なんてことがザラにありました。

教科書が配られる日は、やたら荷物が増えて大変だったな…。

こうした背景から、中高一貫生は授業進度の速さに対応しながら授業を受けていく必要があります。

しかし、一度遅れてしまうと自分の力だけで理解を深め、進度を合わせていくのは難しいですね。

そうした生徒にとっては、通塾が大きなメリットとなります。

ちなみに私の場合、高校2年までは選択授業で日本史をとっていたものの、志望学部の関係で地理を学ぶ必要が出てきて、高校2年の夏頃から、塾で地理の授業を受けました。

学校では地理の授業を高校3年からしか受けられなかったので、そこへ合流するまでに知識の遅れを取り戻す、そんなことも塾を使うからこそできました。

 

早い段階から大学受験を見据えることができる

中高一貫生は、高校受験が必要ない一方、将来的に大学受験を見据えて勉強することが必要になってきます。

私の通っていた中高一貫校でも、学年のほぼ全員が大学受験ないしは推薦試験などを経て、大学へ進学しました。

中高一貫生ならば、ほぼ確実に通る大学受験という1つのゴール、これに、早いうちから塾を活用していくことができるのが2つめのメリットです。

「数字データから中高一貫生の通塾状況をみる」で確認した通り、私立生で中学から通塾している生徒たちは、この大学受験を見据えている人が多いのだと思います。

実際、友人の中にも医学部受験を見据え、中学から専用の塾に通っている子が一定数いました。

大学受験までの6年間、早めのスタートを切った方が余裕を持ってゴールを迎えられる、という考え方ですね。

 

苦手科目や分野に対し、ピンポイントで対応できる

先にも確認した通り、中高一貫生の学校における学習環境は、公立生とは異なり、かなり早い速度で進んでいきます。

そうした中で、一度苦手科目ができてしまうと、これもなかなか自分1人では対応することができません。

学校は個人の到達度に中々合わせることができませんが、塾では個人の習熟度や苦手に照準を合わせて指導してくれます。

こうした場合、個別指導の塾などの方が、より合っているかもしれません。

苦手な教科は、いずれ遅れを取ってしまう原因となるため、例えば夏期・冬期講習などの休みの間などに集中して対処することなどもできますね。

 

 

中高一貫生が塾に通う際の注意点2つ

中高一貫生が塾へ通うことはメリットがある一方で、注意点もあります。

 

学校に通いながら通塾する時間と体力があるか

そもそも中高一貫生は「家から近いから」という条件で学校を決めることは少ないと思います。

私は幸いにも目指した学校が家から1番近く、電車で20分程度の距離でしたが、友人のなかには他県から電車を乗り継いで通っているという子もいました。

したがって、通学自体に時間がかかり、場合によっては満員電車に長時間揺られることもあるため、体力も必要な可能性が大いにあります。

学校と家を行き来する中で、塾を経由して生活することが苦ではないか?ということを考える必要があります。

また、メリットでも述べましたが中高一貫校の授業はペースが速いことが特徴の一つです。

これについて行く、課題をこなすことがまず大切です。帰宅後の時間でこれらを行うこともしっかり考えなければいけません。

さらに、特に中学生のうちは、多くの中高一貫生が部活動に入ります。

私も中学1年生から高校2年生の期間、陸上部マネージャーとして、土日は大会、夏冬休みは朝からの練習、合宿に参加していました。

そんな生活をしながら、塾に通うことができるかしら?

せっかく塾に通うことにしても、勉強を含めた学校生活と塾、どちらかが疎かになってしまっては意味がありません。

通塾を検討する際にまず考えなければいけない重要な注意点ですね。

 

学校生活の費用に加え塾の学費を継続的に支払えるか

続いての注意点は、中高一貫生ではなく、その家庭に関わるものです。

学校生活の費用を捻出しながら、通塾させる経済的余裕があるかどうか、ということです。

文部科学省の「子供の学習費調査(平成30年)」によると、私立中高の平均学校教育費は中学で約107万(公立の場合約14万円)となっています。

また、高校では約72万円(公立の場合約28万円)となっているのです。

私立中の学校教育費がかなり高額になっていることがわかりますね。高校については、おそらく中高一貫校ではない私立も多くあるため金額が少額に見えるのだと思います。

この機会に私も久しぶりに母校のHPを見て、学費を調べてみました。

入学金 200,000円
毎月の授業料 39,500円(年額474,000円)
学年費(4月のみ) 50,000円〜60,000円(学年により異なる)
宿泊行事費 45,000円〜60,000円(学年により異なる)

あくまで私が通っていた学校の一例ではありますが、授業料だけで計算しても、中学、高校とも3年間で140万円以上がかかることが分かります。

さらに文部科学省のデータによると、学校により学校納付金などがかかる場合もあります。

また、通学関係費として私立中学では年平均約14万円(私立高校約11万円)がかかるという算出もあります。

塾へ通うとなると、学費はもちろん学校の放課後、塾の授業が始まる前に食費が必要になりますし、塾への交通費も追加で必要になるかもしれません。

また、志望大学ごとの模試や、塾独自の全国模試などにも追加で費用がかかります。

私も、高校に入ってからそもそも進路関連の話が増えたことから、高校2年の春頃からは先に紹介した地理の授業以外にも教科ごとにいくつか塾の授業に通っていました。

もちろん費用のことは詳しく知りませんでしたが、大学受験も無事終わった後、母親から言われた事実に驚愕しました。

塾の学費だけでちょっとした新車が買えそうだったよ。

車の価格はピンキリであることはさておき、塾への学費は相当なものであることを子供ながらに感じました。

改めてこの費用を出してくれた両親には感謝しないとな…。楽しい6年だったなあ。

 

 

中高一貫生の塾で大学受験にも対応できるおすすめ5つ!

中高一貫生が通塾するメリットと問題点をそれぞれ確認しましたが、最終的に通塾するかを決めるのは学生本人です。

親がすすめても疎かになってしまったら意味がありませんもんね。

しかしせっかく塾へ通うなら、最終的に大学受験にも対応できる塾であれば、中高一貫生にとっても、親にとっても嬉しいはず。

大学受験を見据えながら、学校の勉強を補助することもできる、おすすめの塾を5つ、ご紹介していきます。

 

河合塾

中高一貫生に関わらず、通塾を検討したことがある人なら一度は聞くことがあるほどの大手ですね。

河合塾には、中高一貫生を対象としたコースも豊富に存在し、志望校別などでも対応できるようになっています。

私のまわりにも河合塾生、たくさんいましたよ。

やはり最初の頃は学校授業の復習をするために通塾し、だんだんと大学受験に向け志望校を絞って対策をしていくようでした。

河合塾で指導を行うのは経験豊富なプロ講師が多く、塾内でカリスマ的人気を誇る先生の話は友人からもよく話を聞きました。

また、比較的大きな駅前などにビルが建っているのも、通塾しやすく便利ではないかなと思います。

特徴 一人一人の学習を徹底サポート
所在地 全国
授業形式 集団授業
2020年中高一貫生の合格実績 東京大学理科Ⅰ類ほか国公立大学多数

 

Z会進学教室

こちらも大手通信教育会社であるZ会の名前がついている、予備校です。

Z会進学教室の売りは少人数制の集団授業、個別指導、映像授業の3つに対応できる点ですね。

もちろんこちらも中高一貫生を対象としたコースがあり、上記3つの指導からどれが一番自分に合うのか、選択して学習できるところがうれしいですね。

こちらも国公立大学をはじめたくさんの合格者を出しており、大学受験へもしっかり対応していることが分かります。

特徴 正しい学習法が身につく
所在地 宮城県,東京都,神奈川県,埼玉県,静岡県,大阪府,京都府,兵庫県,奈良県
授業形式 集団授業,個別指導,映像授業
2020年中高一貫生の合格実績 大阪大学法学部,京都大学農学部ほか国公立大学多数

 

東京個別指導学院

こちらはベネッセグループに所属する、大手個別塾です。30年の指導実績を持ち、その歴史からもノウハウが豊富であることが期待できます。

中高一貫生もうれしい、通学している学校の授業進度に合わせた学習ができるところも大きなポイントであるといえます。

さらに一部の私立中学で取り入れている、高校への内部進学テストにも対応したカリキュラムも用意されています!

ベネッセグループが共有する最新情報に合わせ、50種類以上のテキストを取り扱っており、生徒ごとにぴったりなものが見つかるはずです♪

特徴 やればできるという自身・チャレンジする喜び・夢を持つことの大切さを学ぶ
所在地 東京都,神奈川県,埼玉県,千葉県,愛知県,大阪府,京都府,兵庫県,福岡県
授業形式 個別指導
2020年中高一貫生の合格実績 非公表

 

早稲田アカデミー個別進学館

関東圏に所在している早稲田アカデミーは、優秀な講師をそろえることで指導のレベル向上を図っていることが大きな特徴です。

また、入試や大学情報も豊富に取り揃え、大学ごとの入試傾向を徹底的に分析して大学受験をサポートしてくれます。

中高一貫生向けの専門コースももちろんあります。さらにうれしいのは、生徒が通う学校のテキストや教材に対応した指導も可能であるところ。

まさに学校の授業の苦手から大学受験までをサポートしてもらえますね♪

特徴 ハイレベルな指導が受けられる
所在地 東京都,神奈川県,埼玉県,千葉県,茨城県
授業形式 個別指導
2020年中高一貫生の合格実績 非公表

 

進研ゼミ

最後はよくCMでも目にする進研ゼミ。こちらはオンライン教育で圧倒的なシェアを誇っていて、東京個別指導学院とおなじく、ベネッセの豊富なノウハウが活かされています。

また、オンラインでの勉強は、先に見てきた通り通学や部活動の時間が多くかかる中高一貫生にとって、家で学習ができる点でかなり有効な勉強手段であるといえます。

進研ゼミのオンライン授業は、専用のタブレットを使用し、赤ペン先生による添削指導も受けられます。オンラインで心配な記述力の強化も安心して任せられますね。

さらに、学習塾に比べ、オンラインのほうがリーズナブルな金額で利用できるところも、うれしいポイントではないでしょうか。

特徴 中高一貫生向けの先取り学習にも対応
所在地 オンラインのためなし
授業形式 映像授業
2020年中高一貫生の合格実績 非公表

 

 

まとめ

  • 私立の中学生も一定数塾に通っており、中高一貫生についても同じ状況といえる
  • 中高一貫生が塾に通う場合、授業での遅れを取り戻すことや、大学受験を早くから見据えられること、苦手科目に集中して対処できるといったメリットがある
  • メリットの一方で、時間的・体力的な問題点や、通塾の費用で経済的余裕が必要という問題点もある
  • 中高一貫生が通塾する際には、一貫生向けのカリキュラムやコースが用意されたおすすめの塾がある

中高一貫生が塾に通うべきかどうか、おすすめの塾も含めて紹介してきました。

やはり個人的には、中学くらいまではめいっぱい部活や遊びと楽しんで、高校以降、目標や将来について考えるのがおすすめかなと思います。

しかし、勉強ができないことには学校生活も順調にいきませんから、不安があれば、少しずつ塾に頼りながら、うまく両立できれば問題はありません。

学生はいろいろな経験ができる時間です。学校や塾での勉強はもちろん、その時しかない時間を過ごすことができるといいですね。

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