2級建築士の申し込み方法が令和3年より変わりました。
どこが変わったのかと言うと、2級建築士の受験申し込みは「原則としてインターネットによる受付のみ」になった点です。
これまでインターネットによる受験申し込みが出来たのは、過去に2級建築士を受験された方のみでした。
初めて申し込みする方と過去に受験したことのある方では、申し込み方法にも違いがあります。
初めて2級建築士の申し込みをされる方には、手順が多く少し複雑です。しっかり準備して申し込みに備えましょう。
インターネットによる申し込み方法や、必要書類などを詳しく解説します!
2級建築士の申し込み方法は原則インターネットから!
令和3年より、2級建築士の受験申し込み方法は、原則としてインターネットからになりました。
初めて申し込みをする方と、過去に受験したことのある方で、申し込み方法の手順も変わってきます。
2級建築士は1年に1回行われる試験になりますので、締切に間に合うように漏れなく準備して申し込みましょう。
申し込みの締め切りや試験日はホームページで確認しよう。
2級建築士の受験申し込み方法や準備するものを、順番に詳しく解説していきます。
初めて受験をする方とみなされる該当者
初めて申し込みをする方の他に、過去に申し込みをしていても「初めて受験をする方」とみなされる方がいます。
「初めて受験をする方」に該当するのは以下の方です。
- 2級建築士試験または、木造建築士試験の受験申し込みが初めての方
- 平成15年以前に、2級建築士試験または木造建築士試験の受験申し込みをして、平成15年以降に受験申し込みをしていない方
- 平成16年以降に2級建築士試験または木造建築士試験の受験申し込みをしたが、個人情報の使用について承諾していない方
初めて受験する方の申し込み手順
初めて受験する方の申し込み手順になります。事前に準備するのは顔写真のファイルです。
写真については、後ほど詳しく説明しますね。
- 受験資格を証明する書類の準備と、顔写真の電子ファイルの準備
- 受付トップの「新規の受験申し込みはこちら」をクリック
- 受験申し込みにあたっての同意事項へ同意する
- 顔写真のファイルをアップロード
- 申し込み情報を入力する
- 支払い方法を入力する(クレジットカード決済か、コンビニ決済)
- 申し込み情報入力完了
- マイページから必要書類を印刷し、受験資格に応じた証明書類とあわせて、センター本部まで簡易書留で郵送(期限までに届かない場合無効になるので注意)
- 登録したメールアドレスに、証明書類が到着したことを知らせるメールが届く
- 受験資格審査により、受験の資格があると判断された後にマイページより受験票のダウンロードと印刷をする(必ず印刷して持参すること)
8の「受験資格に応じた証明書類」は必要書類の項目で詳しく解説します。
初めて申し込みをする場合は、インターネットで申し込んだ後に、書類を郵送することになります。
期日までに届くように、余裕を持って郵送しないと!
過去に受験したことがある方の申し込み手順
過去に受験したことのある方は、手順が少なくなります。
事前に準備するのは、顔写真の電子ファイルと過去の受験番号がわかる物です。
- 過去の受験番号のわかる物(過去受験票、合否通知書)の準備と、顔写真の電子ファイルの準備
- 受付トップの「過去受験者の申し込みはこちら」をクリック
- 受験申し込みにあたっての同意事項へ同意する
- 受験申し込みの可否判断を行うため、過去の受験年、受験番号、当時の名前、生年月日の入力
- 顔写真のファイルをアップロード
- 申し込み情報を入力する
- 支払い方法を入力する(クレジットカード決済か、コンビニ決済)
- 申し込み情報入力完了
- 登録したメールアドレスに、申し込み完了を知らせるメールが届く
- マイページから受験票のダウンロードをして印刷をする(スマートフォンの画面上の受験票は無効になるので注意)
初めて申し込みをする方と違う点は、必要書類の郵送がないことです。
もし過去の受験票や合否通知書などを紛失してしまった場合、「過去の受験番号照会」を事前に行うことになります。
《過去の受験番号照会について》
以下の3点をセンター本部に郵送します。3点全てが揃っていないと、受験番号の通知を送付できないので注意してください。
- 建築士試験過去受験番号照会申請書(ダウンロードできます)
- 顔写真付き身分証明書の写し(運転免許証、パスポートなど)
- 所用の切手を貼り宛先を記入した、返信用定型封筒
また、封書の表に「過去の受験番号照会」と記入し、裏には試験の種類、住所、氏名を記入してください。
郵送のみの申請で電話などでは行っていないので、過去の受験番号が不明の場合は、早めに申請しましょう。
送付先と申請期限はホームページを確認してください。
受験番号の通知が可能な方は、2級建築士の場合は平成16年以降の受験申し込みを行なっている方になります。
インターネットでの申し込みが難しい方
インターネットの受験申し込みが出来ない正当な理由がある場合には、別の受付方法が案内されます。
例えば、「身体に障害がありインターネットの利用が難しい」等が該当します。
受付期間に間に合うように、公益財団法人建築技術教育普及センター本部に問い合わせをしてみて下さい。
2級建築士申し込みの必要書類は!?受験資格別に解説!
2級建築士の申し込みにとても重要な、必要書類を説明します。
2級建築士を申し込みする全ての方が必要なものは、顔写真の電子ファイルになります。
写真の電子ファイルについては、後から詳しく説明します!
それ以外の必要書類は、次の2点により異なります。
- 受験の区分
- 受験資格の区分
「受験の区分」というのは、「学科の試験」か「設計製図の試験」かの2つになっています。
「設計製図の試験」は2級建築士の学科の試験に合格してから、申し込みを行うようになります。
初めて申し込みする人は、「学科の試験」からだね!
「受験資格の区分」というのは、受験資格によって、必要書類が変わる重要な項目です。
どの受験資格で申し込むかにより、準備する必要書類が変わってきます。
特に重要な項目になりますので、しっかり確認していきましょう!
初めて受験申し込みする方が準備するもの
インターネットによる受験の申し込みを行った後に、簡易書留で郵送する必要書類です。
申し込み手順でも説明した通り、インターネットの申し込みの時に必要になるのが、顔写真の電子ファイルです。
そして、初めて受験する方は「受験資格の区分」に沿った、必要書類を準備しましょう。
大きく3つに分けられ、そこから更に細かく分けられます。
《受験資格の区分について》 | |
資格の区分 | 資格を満たす条件 |
学歴要件で申し込む | 国土交通大臣の指定する建築に関する科目を修めて卒業している(平成20年11月28日以降) |
実務要件のみで申し込む | 建築に関する実務として国土交通省令で定める実務 |
建設設備士の資格で申し込む | 「建築に関する学歴」として受験希望の場合は、建築士法において学歴と認められる学校の卒業者と同等以上であるがどうかの審査と認定を受けることが必要となる |
学歴要件で申し込む場合に注意して欲しい点は、入学した年が平成20年度か平成21年度で、必要書類が変わることです。
《入学が平成21年度以降で学歴のみ》
- 指定科目習得単位証明書・卒業証明書(備考欄に置換と明記されている場合は、「置換科目一覧表」も加えて提出)
- 高等学校の卒業証明書(高等学校卒業を入学資格として職業訓練校に入学した方のみ)
《入学が平成21年度以降で学歴+実務》
- 指定科目習得単位証明書・卒業証明書(備考欄に置換と明記されている場合は、「置換科目一覧表」も加えて提出)
- 実務経歴書、実務経歴証明書(受験審査にあたり、実務内容を確認するため添付書類を求められる場合がある)
《入学が平成20年度以前の学歴のみ》
- 卒業証明書(卒業した学科によっては、コース名などの確認ができる証明書や、建築士試験の受験資格がある単位習得証明書などの提出が必要となる場合がある)
卒業した学校に証明書の発行を依頼する場合は、建築士試験の申し込みをすることを伝え、適切な証明書を提出するようにしましょう。
上記が学歴要件で申し込む場合の必要書類です。
学歴要件にはもう一つ、「外国大学を学歴とする方」もあります。
この「外国大学を学歴とする方」に関しては、受験資格の審査に時間を要していました。
そのため、令和4年の試験において令和3年10月から事前相談を受け付けることになりました。
令和3年11月の情報ですが、毎年この方法になる可能性は高いと思われます。
事前の相談を受けたのち書類内容について問題ないと判断された方は、受験申し込み期間にインターネットで申し込みを行う流れになります。
ちなみに、書類の再送付は不要となります。
- 受験資格審査申込書(事前相談)
- 履修科目一覧表(2級建築士試験の様式を使用)
- 2に記入した科目の課程説明書、課程説明書日本語訳記入用紙
- 卒業証明書、卒業証明書を日本語訳したもの
- 単位取得証明書または成績証明書、単位取得証明書または成績証明書の日本語訳したもの
- 必要書類の内容等に関する誓約書
- 返送用レターパックライト
- 必要書類チェックシート
問い合わせ先や送付先は外国大学係がありますので、不明点があればそちらに問い合わせましょう。
- 実務経歴書
- 実務経歴証明書
令和2年より書式が変更になりました。平成31年(令和元年)以前の書式は認められないので、注意してください。
実務経歴書と実務経歴証明書については、受験資格の審査にあたり、実務内容を確認するための添付書類を求める場合があります。
書式が変更されていますので、新しくダウンロードして使いましょう!
- 建築設備士試験合格証明の写し、または建築設備士講習受講証明の写し
紛失の場合はセンターで証明書の発行を受け提出してください。
また、国土交通大臣が定める要件(欠格事由)のどれにも該当していない方である必要があります。
申し込み書の表面に記載のチェック項目も必ず確認してください。
どの受験資格で申し込みをする場合も、指定の様式がホームページに用意されています。
学校などから発行される証明書以外の申請書は、ダウンロードして使うようにして下さい。
過去に受験された方が準備するもの
過去に受験された方が準備するものは、以下の2点です。
- 顔写真の電子ファイル
- 過去の受験番号がわかる物(申し込んだ際の受験票や合否通知書)
過去に受験の申し込みができているので、必要書類は少ないです。
以前申し込みをした時から状況が大きく変わっている場合は、念の為問い合わせをしてみても良いかもしれません。
設計製図の受験を申し込む方が準備するもの
学科の試験に合格した方が受験できる試験です。
令和元年、令和2年に行われた学科試験に合格された方は、申請により学科の試験が免除されます。令和3年11月の情報です。
必要なものは以下の2点のどちらかになります。同時に受験番号も確認するようにしてください。
- 令和元年か令和2年の「学科の試験」の合格通知書
- 令和元年か令和2年の「設計製図の試験」不合格通知
申し込みは、「設計製図の試験のみ」になるので注意しましょう。
設計製図の試験は、事前に公表される課題の建築物について、設計図書を作る内容になります。
課題がホームページで公表されたら、しっかり確認しないと!
2級建築士申し込み用の写真を説明!基準に注意!
先にもお伝えしましたが、2級建築士申し込みの必要書類の一つに写真があります。
写真は、2級建築士の受験申し込みをする方全員が準備するものになります。
そして、インターネットの申し込みの段階で必要になるもので、正式には写真の電子ファイルを準備することになります。
- 帽子は被らず、無背景、正面上3分身で本人のみが写っている
- 試験時に本人確認ができるデジタル化された鮮明な写真で、デジタルカメラやスマートフォンなどで撮影した写真
- 受験申し込み前6ヶ月以内に撮影したもの
- 写真のサイズは【幅665ピクセル×高さ915ピクセル】(指定サイズに切り取りできるツールが受付トップ画面にあります)
- ファイルの形式はJPEG形式のみ(ビットマップやその他の形式は使用不可)
- 写真に明確な不備がある場合は、原則として受験申し込みが受理されない
ポイントをきちんと押さえて準備しましょう。本人確認が取りづらい写真は、受理されない可能性があります。
本人確認がとれるように、顔がはっきり写っている写真が望ましいです。
また2級建築士に合格した場合は都道府県知事に提出されます。そちらについては以下の通りです。
- 合格者の写真は、都道具県知事を経由し、指定の登録機関または都道府県知事に提供される
- 「設計製図の試験」の合格通知書に写真が印刷されて、建築士登録の時の本人確認に利用される
まとめ
- 2級建築士の受験申し込み方法は原則としてインターネットからになる
- 初めて申し込みをする方法は、インターネットで申し込み後に簡易書留で必要書類を郵送する
- 必要書類は受験資格に応じて異なる
- 学歴要件を受験資格にする方は、必要書類が入学年度が平成21年度以降と平成20年度以前で異なるので注意が必要
- 2級建築士を過去に受験したことがある方は、過去の受験番号がわかるものを準備する
- 2級建築士の受験を申し込みする全員が、顔写真の電子ファイルの準備をする
- 顔写真は顔がわかる鮮明なもので、サイズは幅665ピクセル×高さ915ピクセル、JPEG形式で用意する
令和3年から、2級建築士の申し込み方法が変更されていましたね。
インターネットでの申し込みや、必要書類の準備や郵送など締切に間に合うよう、余裕を持って進めることをオススメします。
事前にしっかり準備して、2級建築士の試験に挑みましょう!
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