ノートパソコンが古くなり液晶パネルに謎の線が現われた、持ち運んでいる時に衝撃が加わり、液晶パネルが割れてしまったというあなた。
故障している箇所がノートパソコンの液晶パネルだけなら、同じ型番のものもしくは互換性のあるものに交換し、直すことができます。
「互換性のある液晶パネル」とはメーカーが違っていても、規格に沿って作られたものであれば正常に使える液晶パネルのことです。
パソコン関連で使われる用語は、理解するのが難しいと思いませんか?
私も「互換性」や「規格」などの意味が理解できず、脳みそが爆発するかと思いました…。
そんな経験からノートパソコンの知識があまりないあなたにも、互換性の意味や液晶パネルの交換方法などわかりやすく解説していきます。
ノートパソコン用液晶パネルは互換性がある
液晶パネルが割れた時など、ノートパソコンを外部モニターに接続し、正常に映し出されるか見てみましょう。
特に問題なく外部モニターに映し出されれば、ノートパソコンの液晶パネルが故障していると思ってほぼ間違いありません。
液晶パネルが故障して映らなくなってしまった時は、全く同じ型番の液晶パネルだけでなく、互換性のあるものにも交換可能です。
ノートパソコンの液晶パネルには規格があり、互換性に優れているので元々搭載されている液晶パネルと違っているものでも使えるようになっています。
何を言っているのか、さっぱり理解できないな…。
私も最初に説明された時、なに一つ理解できませんでした。パソコンで使われる用語は、難しいものが多いですよね。
リモコンに置き換えて考えてみると、想像がつきやすいと思います。
リモコンは電池を入れたら動きますよね。使う電池がパナソニックの単四電池でも、東芝の単四電池でも、三菱電機の単四電池でも問題なく動きます。
もしリモコンの大きさとは合わない単三電池を入れるとどうでしょう?もちろんリモコンは動きませんよね。
電池の大きさ、プラス極やマイナス極の凹凸など、決められた規格に沿って作った電池であれば、メーカーが違ってもリモコンは正常に作動します。
ノートパソコンの液晶パネルも同じようにメーカーや製品が正規のものと違っていても、決められた規格に沿って作られた液晶パネルであれば正常に作動します。
それを一言で表すと「互換性がある」という言い方になります。
シャープが正規に販売しているノートパソコンであっても、それらすべてにシャープ製の液晶パネルを使用しているわけではありません。
LGやDell、Acerなど海外メーカーの液晶パネルも多く採用されています。
互換性のある液晶パネルを選ぶためには、どうすればいいの?
まずはあなたが今使っているノートパソコンの液晶パネルの情報を調べます。必要な情報は6つです。
- 液晶パネルの画面サイズ
- 解像度
- 表面加工(光沢ありor光沢なし)
- バックライト技術(CCFL型or LED型)
- PINの位置(右or左)
- コネクターのPIN数(30PIN or 40PIN)
この6つの条件が同じであれば、どのメーカーの液晶パネルでも交換することができます。
互換性のある液晶パネルは同じ規格で量産されているので、比較的安価に手に入れることができます。
あなたの使っているノートパソコンの液晶パネル情報については、後ほど調べ方を詳しく説明します。
ノートパソコンの液晶パネル型番の調べ方は3つ!
液晶パネルを新しく購入したいときは、今使っているノートパソコンの液晶パネルの型番が必要になります。
しかし、ノートパソコンに使われている液晶パネルは、外側から見ても型番はわかりません。
外側から型番がわからないなら、新しく液晶パネルを買う時にどうやって調べたらいいかわからないな…。
安心してください。液晶パネルの型番の調べ方は3つあります。
- ノートパソコンの製品型番をインターネットで検索
- 液晶パネルを取り外し、液晶パネルの裏側に貼られているラベルを確認する
- 無料のソフトウェアHWiNFOをダウンロードして、型番を調べる
ノートパソコンの製品型番からインターネットで検索する方法が、一番簡単です。
製品の型番は、ノートパソコンの底面にあるラベルに記載されています。
私はNECのPC-HZ650BASを使用しているので、インターネットでこの型番を打ち込みます。
残念ながら、私の使っているノートパソコンでは液晶パネルの型番までは、わかりませんでした。
液晶パネルの情報は画面サイズ、解像度、バックライト技術、フルHDだけわかりましたが、これだけでは新しい液晶パネルを買うための情報は足りません。
機種によってはノートパソコンの型番がわかれば、液晶パネルの型番もわかるのでまずは試しに調べてみましょう。
次の調べ方は、交換したい液晶パネルをノートパソコンから取り外して、型番を確認する方法です。
取り外した液晶パネルの裏面にあるラベルに、型番が記載されています。
液晶パネルの取り外し方は、このあと紹介する液晶パネルを交換する方法を参考にしてください。
液晶パネルを取り外すのは、少し手間だからノートパソコンを使って調べられないのかな。
HWiNFOという無料のソフトウェアをダウンロードして、液晶パネルの型番を調べることができます。
ダウンロードは公式ページもしくは窓の杜からできますよ。
HWiNFOは英語版しかなく、日本語に変換はできません。
公式ページも英語表示なので、窓の杜からダウンロードする方がやりやすいかもしれませんね。
ソフトウェアは32bit版もしくは64bit版があります。
公式ページからダウンロードする場合はソフトウェアが自動で検知するので、気にする必要はありません。
窓の杜からダウンロードする際、あなたのノートパソコンが32bitか64bitかわからなければ、下の方法で調べることができます。
<Windows>
- 「スタート」→「設定」→「システム」→「バージョン情報」をクリック
- 「システムの種類」を確認
<Mac>
- 「Appleメニュー」→「このMacについて」→「詳しい情報」をクリック
- 「ハードウェア」を開き、「プロセッサ名」を確認
- 下の表のプロセッサ名からビットを確認
プロセッサ名 | 32bit/64bit |
---|---|
Intel Core Solo | 32bit |
Intel Core Duo | 32bit |
Intel Core 2 Duo | 64bit |
Intel クアッドコア Xeon | 64bit |
デュアルコア Intel Xeon | 64bit |
クアッドコア Intel Xeon | 64bit |
Core i3 | 64bit |
Core i5 | 64bit |
Core i7 | 64bit |
ダウンロードが終わったら、次は設定をしてインストールします。
基本的には「NEXT」をクリックして、途中でLicense agreementが表示されるので、「I accept the agreement」にチェックをつけて、また「NEXT」をクリックします。
「Install」をクリックするとインストールが開始され、終了したら「Finish」が表示されるのでクリックします。これでインストールは全て完了です。
- HWiNFOを起動させ、メニュー画面から何もチェックを付けずに「Run」をクリック
- 「Summary」画面と詳細表示画面が同時に表示される
- 詳細表示画面の「Monitor」をクリック
- Monitor名をクリックし、Monitor Name (Manuf)欄に書かれている文字列が液晶パネルの型番になる
私は窓の杜からダウンロードして、型番を調べましたが5分もかからずできました。
型番がわかればあとは同じものを購入するだけです。
しかし、同じ製品が売られていない場合や、互換性のあるものより値段が高い場合があります。
そうなれば、互換性のある液晶パネルを購入すると思いますが、先ほど紹介した液晶パネルを選ぶ時に確認する6つの情報も必要になります。
液晶パネルの型番をインターネット検索ですると製品仕様がでてくるので、製品仕様内で6つの情報を確認できますよ。
ノートパソコンの液晶パネルを交換する方法と注意事項
液晶パネルの必要な情報がわかれば、あとは液晶パネルを購入して交換です。
液晶パネルはパソコンショップやAmazonなどのネット通販から購入できます。
もっと安く手に入れたい場合は、ヤフオクやメルカリなどで中古品のノートパソコンを購入し、液晶パネルを取り出し交換用として使うという方法もあります。
ノートパソコン用液晶パネルの交換方法を解説!
液晶パネルの交換に必要な道具はたった3つです。全てホームセンターや100均で揃えられますよ。
- プラスドライバー
- へら
- ピンセット
ノートパソコンの機種によって、ネジの留めている位置や配線の場所が多少違いますが、液晶パネルの交換方法はほぼ同じです。
- 途中でショートしてしまう可能性があるので、電源を切ってからノートパソコンの底面にある、バッテリーを取り外す
- ピンセットで液晶パネルのネジ隠しシールもしくはカバーを外し、プラスドライバーでフレームやヒンジのネジを外す(タッチパネルの液晶にはネジ止めがされていない場合もある)
- へらの先を液晶パネルの間に入れ、少しずつ外していく
- 液晶パネルに繋がっているコネクターを外す
- 液晶パネルを交換し、取り外した時と逆の手順で取り付けていく
液晶パネルはネジ止めされていなく、超強力接着剤で貼り付けられているものもあります。
液晶パネルやコネクターを無理にはがしたり、引っ張ったりすると故障の原因になるので慎重に作業しましょう。
液晶パネルを交換する時の注意事項
ノートパソコンの修理は、精密機器を取り扱うので細心の注意が必要です。
液晶パネル交換前には万が一の事を考えて、データのバックアップを取っておきましょう。
もし故障してしまった場合、バックアップがあれば他のパソコンから復元することもできるので大切なデータを守れますよ。
私はノートパソコンの容量が少ないという理由もありますが、ほとんどのデータは外付けHDDにバックアップを保存しています。
クラウドサービスにバックアップを取るという方法もありますね。
作業開始前には、静電気の除去を忘れず行いましょう。
体に溜まっている静電気が原因で精密機器のノートパソコンが故障してしまう事があります。
静電気除去方法は、電気を通しにくい壁やコンクリート地面、ドアなどに手の平をベタっとつけるだけです。
液晶パネルをあなた自身で交換する場合、故障しても自己責任となります。
もし交換に自信がない場合は、無理して行わずプロの手を借りるのもひとつの手です。
まとめ
- ノートパソコンの液晶パネルは互換性があるものなら交換可能
- 「互換性がある」とはメーカーや製品が正規の液晶パネルと違っても、決められた規格に沿って作られたものであれば、正常に作動する事を指す
- 互換性のある液晶パネルは同じ規格で量産されているので、比較的安価に手に入る
- ノートパソコンの液晶パネル型番の調べ方は、ノートパソコンの製品番号を検索、液晶パネルを取り外してラベルを確認、HWiNFOから確認する方法がある
- 液晶パネルの交換方法は、プラスドライバー、へら、ピンセットがあればできる
- 液晶パネル交換前に、バックアップを取る事と静電気除去してから作業する
- 液晶パネル交換は故障しても自己責任なので、自信がない場合は専門業者へ任せる
突然ノートパソコンの液晶パネルが故障したら焦るのに、「互換性」など難しい言葉を使われても混乱しますよね。
この記事を読んで少しでも理解が深まり、あなたの役に立てたなら嬉しいです。
そして故障してしまったノートパソコンの液晶パネルが直り、あなたのパソコン環境がよくなりますように。
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