携帯電話番号の頭3桁は何種類かありますが、「090」と「080」は特に馴染みがありますよね。
090と080の違いは何だろう。気になるなぁ。
私は「090」と「080」で始まる2台のスマートフォンを所有していますが、なぜ始まりの3桁が違うのかわからず、もやもやしていました。
調べてみると、「090」と「080」の違いは電話番号を取得した時期だとわかりました。
「090」の電話番号だけでは足りなくなったため、「080」が使われるようになったのです。
この記事では、「090」に続いて「080」や他の電話番号が使われるようになった歴史をご紹介します。
また、「070」や「050」などの電話番号を取得するケースについても解説しますよ。
「090」と「080」の違いが気になっているあなたも、携帯電話番号の移り変わりや歴史を知るとすっきりすることでしょう。
090と080の違いは時期! 番号が足りなくなってできた!
携帯電話番号の頭3桁「090」と「080」の違いは、電話番号を取得した時期です。
元々「090」のみが携帯電話専用の番号と決められていましたが、それだけでは足りなくなったので「080」が追加されました。
その後「070」も使われるようになり、今では「090」、「080」、「070」の区別はなく、どれも携帯電話やスマートフォンの電話番号として使われています。
電話番号を取得する時期によって、「090」と「080」の違いがあるんだね。
どのような歴史を経て「090」や「080」が使われるようになったのか、わかりやすく解説します。
1999年に携帯電話番号は090に統一された
1999年に「090」は携帯電話の番号、「070」はPHSの番号に統一されました。
1999年以前の携帯電話番号は10桁で、頭の3桁も特に決まりはありませんでした。
「020」や「030」で始まる番号など、今では見慣れないような番号も使われていましたよ。
1999年に「090」は携帯電話専用の番号、「070」はPHS専用の番号と決まり、桁数も10桁から11桁に変更されました。
このルール変更に伴い、それ以前に携帯電話を利用していた人の電話番号も「090」で始まる番号に統一されたのです。
090 携帯電話の番号
070 PHSの番号
この時点で「090」は携帯電話、「070」はPHSとわかりやすく区別できるようになりました。
携帯電話は全て「090」から始まる番号だったので、わかりやすくて良いですよね!
では、いつ「080」の番号が使われるようになったのでしょうか。
2002年に電話番号が足りなくなり080が追加された
2002年に「090」だけでは足りなくなり、新たに「080」が追加されました。
これで携帯電話番号の頭3桁は、「090」と「080」の2種類になりました。
090 携帯電話の番号
080 携帯電話の番号
070 PHSの番号
この時点では「090」と「080」は携帯電話、「070」はPHS、と区別することができていました。
電話番号が足りなくなったことが理由で「090」と「080」の違いが生まれたとわかり、すっきりしましたね!
次に、見かける機会が増えてきた「070」から始まる電話番号についてご説明します。
2014年に070も携帯電話の番号として使用開始
元々PHSに割り当てられていた「070」も、2014年から携帯電話の番号として使われるようになりました。
- PHSとは「Personal Handy System」の略で、簡易型携帯電話のこと
- 一般電話回線からPHS専用のアンテナを引いて使用するしくみで、遠距離になるほど料金が高くなる
- 1990年代に普及し現在も一部の企業などで使われているが、新規契約は既に終了している
2014年に携帯電話やスマートフォンとPHSの相互MNP(番号ポータビリティ)ができるようになったため、「090」、「080」、「070」を区別する必要がなくなったのです。
MNPは電話番号を変えずに他の携帯電話会社にのりかえができるシステムです。
MNPができない頃は携帯電話会社を変える度に電話番号も変わり、今よりも不便でしたよね。
あの頃は「電話番号が変わったので登録お願いします」というメールを知り合い全員に送っていたなぁ。
2014年以降は「090」、「080」、「070」全てが携帯電話、スマートフォン、PHSの電話番号となり、区別がなくなりました。
090 携帯電話、スマートフォン、PHSの番号
080 携帯電話、スマートフォン、PHSの番号
070 携帯電話、スマートフォン、PHSの番号
電話番号の変更や新たな追加を経て、この3種類になったのですね!
では、この3種類以外から始まる電話番号は、どのような場合に取得されるのでしょうか。
090や080以外の電話番号を取得するのはどのような時?
「050」のIP電話や「010」の国際電話など、「090」や「080」以外の電話番号を取得する場合もあります。
2021年11月現在、以下のように電話番号が割り当てられています。
010 | 日本から海外にかける、国際電話の番号 |
020 | M2M(マシン・ツー・マシン)の番号 |
030/040 | 未指定 |
050 | IP電話 |
060 | 新しい携帯電話の番号(一部はFMCサービス) |
070/080/090 | 携帯電話、スマートフォン、PHSの番号 |
今後携帯電話番号として取得される予定の「060」や、国際電話の番号として使われている「010」など、気になる割り当てをご紹介します。
070は携帯電話の番号として使われている
「070」は先程ご紹介したように元々PHSに割り当てられていましたが、2014年以降は携帯電話やスマートフォンの電話番号としても使われています。
PHSは、既に新規契約の申し込みが終了しています。
「070」は2014年以降、格安SIMを新規契約した時などの電話番号として使われるようになりましたよ。
私の家族も、「070」から始まる電話番号の格安スマホを使用しています。
「070」から始まる電話番号は「090」や「080」に比べると見慣れないので、取得すると少し不安に思うかもしれませんね。
しかし、「070」の番号が割り振られたからといって、デメリットはありませんよ!
「090」や「080」が足りなくなったことが理由で使われているだけですので、安心して使ってくださいね。
060が今後新たに携帯電話番号として使用される予定
「060」を携帯電話の番号として使用することが予定されています。
総務省が「060」で始まる電話番号を利用できるようにする「改正省令案」を公表しました。
2021年11月時点ではまだ実現していませんが、実現したら新たに約9000万の電話番号が使えるようになります!
主に格安スマホの電話番号として使うことが検討されていますよ。
あなたが今後新たにスマートフォンの契約をする時に、「060」から始まる番号を取得する可能性もありますね!
約9000万の番号と聞くとものすごく多い気がしますが、手軽にスマートフォンを持つ人が増えているので、あっという間に足りなくなるかもしれません。
060が足りなくなったら、次は030や040が使われるみたいだよ。
様々な番号が使われるようになると、今よりも少しややこしくなりそうですね。
010は日本から海外に電話をかける時の国際電話番号
「010」は日本から海外に電話をかける時の、国際電話の番号として使用されています。
「010+国番号+相手の電話番号」を押すと、海外へ電話をかけることができますよ。
この使い方を知っておくと、海外へ電話をかける必要がある時に便利ですね!
020は機器同士の通信に使われている番号
「020」から始まる電話番号は、M2Mと呼ばれる機器間通信サービスに割り当てられています。
- M2M(マシン・ツー・マシン)とは機器間通信のこと
- コンピュータネットワークにつながれた機械同士が、お互いに情報交換して自動で作動するシステム
- 格安SIM、自動販売機やATMの管理、ペットの見守りなどに使われている
携帯電話やスマートフォンだけでなく、私たちの身近にある機器も電話番号を取得しているのですね!
「020」は電話をかける機能のない、格安SIMのデータ専用回線としても利用されています。
「NTTドコモ」「KDDI」「ソフトバンク」の3大キャリアで使えますが、「020」の番号を取得するのはパケット通信のみを行うサービスの場合のみです。
そのため「020」から始まる電話番号にかけても、基本的にはつながりませんよ。
携帯電話やスマートフォン以外にも電話番号があるなんて驚いたなぁ。
迷惑電話と思われやすい050はIP電話の番号
「050」から始まる電話番号は、IP電話が取得しています。
- IP電話はインターネット回線(データ回線)を介して音声通話が行われる電話のこと
- 一般的な電話は回線交換方式によって音声通話をしているので、回線が異なる
「050」は「090」「080」に比べると見慣れない電話番号のため、かかってくると「迷惑電話かな?」と思うかもしれません。
しかしIP電話は基本料金無料などのメリットがあるため、企業が取得していることもありますよ。
050からの電話全てが迷惑電話というわけではないんだね!
090は080よりも古い!?おじさんの証と言われる理由
「090はおじさんの証」「090は古い」という内容が、以前ネット記事やSNSで話題になりました。
携帯電話を長く使用している人の多くが「090」で始まる電話番号を取得しているため、このように表現されています。
先程ご説明したように、1999年に携帯電話の番号は「090」に統一され、「080」が使われるようになったのは2002年です。
2002年以前から電話番号を変えずに使用している人は、「090」の電話番号ということになりますね!
これを「090はおじさんの証」「090は古い」と表現した人がいて、話題になったようです。
私も090から始まる電話番号のスマートフォンを使っているから、おじさんだわ(笑)
しかし、新たに携帯電話の契約をする時には電話番号が再利用され、「090」や「080」が割り当てられることもあります。
必ずしも「090」は「080」よりも古いというわけではないのですね。
まとめ
- 「090」と「080」の違いは電話番号を取得した時期
- 「090」の電話番号が足りなくなって、2002年に「080」が追加された
- 「070」は2017年以降、PHSだけでなく携帯電話やスマートフォンの電話番号として使われるようになった
- 「060」が今後携帯電話やスマートフォンの番号として使われる予定
- 「030」と「040」は現在使われていない電話番号なので、今後足りなくなった時に使われる可能性がある
- 「090」は携帯電話を長く使用している人に多いので、「090は古い」「090はおじさんの証」とSNSで話題になった
「090」と「080」の違いには、電話番号の移り変わりや歴史が関係しています。
電話番号を取得した時期によって違いがあるとわかると、何だかすっきりしますよね。
スマートフォンや通信機器の普及が加速しているので、またあっという間に電話番号が足りなくなるかもしれませんね。
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