測量士補の資格があれば将来の安定や有利な就職を望めます。なぜなら測量業務は公共事業などで一定の需要が確保されているからです。
また上位資格の測量士への足掛かりにもなりますし、難関資格の土地家屋調査士の午前試験が免除にもなるとても魅力的な国家資格です。
測量士補の受験申し込み方法は、試験日程の確認、願書の請求、郵送で申し込み、受験票受け取りの4つのステップとなっています。
測量士補の受験申し込み方法は少し複雑で、またタイトな日程で間違いのないように進めていかなくてはなりません。
申し込み方法を勘違いしていたりのんびりしていたりすると申し込みが間に合わず1年無駄にしてしまうこともあり得ます。
この記事にある4つのステップ通りに確認していけば、申し込み方法で間違えることなくスムーズに進められますよ。
測量士補の申し込み方法をわかりやすく解説!
測量士補の申し込み方法は試験日程の確認、願書の請求、郵送で申し込み、受験票受け取りの4つのステップとなっています。
- 測量士補試験の日程公表の確認
- 受験願書用紙の請求
- 受験申し込み
- 受験票の受け取り
一つ一つのステップで注意する点や詳細をご紹介します。
測量士補試験の日程公表をしっかり確認する
試験を受ける前の年の12月初旬頃に国土地理院のホームページにて、試験日の日程が公表されます。
そちらでは願書の受付期間や試験実施日、合格発表日などが分かります。
測量士補の試験を受けようと思っているあなたは、日程が公表されたらすぐに目を通し、しっかりと確認しておきましょう。
受験願書用紙請求から受験申し込みまでを約1ヶ月以内に済ませなくてはならない非常にタイトな日程になっています。
提出する内容に不備があった場合訂正し提出し直すことは出来ますが、それも1ヶ月以内に済まさなくてはならないからです。
ここできちんと受験の日程を把握しておかないと、受験申し込みが間に合わず、丸1年無駄にしてしまうこともあり得ます。
受験願書用紙の請求は直接受け取りか郵送の2通りある
日程をしっかり確認したら、次に国土地理院が発行する受験願書用紙の請求をしましょう。
毎年1月上旬から約3週間の間に、こちらの交付場所で受験願書用紙を取得します。
- 国土地理院本院及び各地方測量部または沖縄支所
- 各都道府県の土木関係部局の主務課
- (公社)日本測量協会本部及び各支部
受験願書の交付はこれらの交付場所まで行き窓口で直接受け取るか、もしくは郵送で取り寄せるかの2パターンに分かれています。
近くに交付場所がある場合は、日程に余裕を持つためにもなるべく早めに取りに行きましょう。
直接行けるような近隣に交付場所があれば良いのですが、遠い場合は郵送を選択できます。
詳しい場所を調べる場合は国土地理院のホームページから確認できます。
ここで注意しなくてはならないのは、手軽で便利なインターネットでの申し込み方法はないということです。
直接取りに行く場合も、郵送を利用する場合も、どちらもなるべく早めの行動を心がけるとその後焦らずに済みますね。
郵送で受験願書請求する際の申し込み方法と、注意点をご説明します。
<用意するもの>
- 赤ペン
- A4判が折らずに入る角形2号以上のサイズの封筒2枚
- 請求部数分の切手(願書1枚請求なら140円切手)
- 重さを量って送るための所要分の切手
<書き方>
- 1枚目の封筒に願書送付先の住所と宛名を書き、請求部数分の切手を貼ります。
自分で請求する場合は、自分の住所と名前を書きます。こちらが返信用の封筒です。 - 2枚目の封筒に「国土地理院の本院・各地方測量部・沖縄支所」または「(公社)日本測量協会本部・各地方支部」の宛名を書きます。
- 2枚目の封筒正面左側に赤ペンで「願書請求〇部」と書き込みます。
- 2枚目の封筒に1枚目の封筒を入れます。こちらは半分に折っても大丈夫です。
- 2枚目の封筒の重さを量って、必要な切手を貼って送りましょう。
郵送で願書用紙請求をする場合、各都道府県の土木関係部局の主務課では、取り扱っていません。
国土地理院本院及び各地方測量部、沖縄支所もしくは、(公社)日本測量協会本部及び各地方支部に請求するようにしましょう。
受験願書用紙を複数枚請求したい場合は、枚数によって以下の切手を1枚目の返信用封筒に貼っておきます。
部数 | 切手料金 |
1部 | 140円 |
2部 | 210円 |
3~4部 | 250円 |
5~8部 | 390円 |
9~17部 | 580円 |
1枚目の返信用封筒には必ず必要な分の切手を貼っておきましょう。
切手が貼られていないと受験願書用紙の送付はされません。必ず請求部数と切手料金が合致しているか確認してください。
内容に不備があった場合に訂正し再提出することは出来ますが、手続きできる期間が限られているので、余裕を持ってなるべく早く請求しましょう。
受験願書が18部以上必要な場合は国土地理院総務部総務課試験登録係まで問い合わせて下さい。
受験申し込みは郵送で早めに申し込むといい
受験願書が届いたら、受験票に必要事項を記入していきます。
受験願書が届いてから1月末日頃までに必要事項を記入した上で郵送で提出しなくてはならないので早め早めに行動しましょう。
1月末日頃までの消印があるもの、後納郵便や別納郵便の場合は1月末日必着です。
この日付はその年によって違いがあります。
申し込み方法が変更になることもあるので、必ず国土地理院のホームページか、届いた受験案内を確認しましょう。
受験申し込みの際に提出する必要書類の注意点をご紹介します。
<受験願書1部>
受験区分、受験地、氏名、生年月日、性別などを記入します。
このとき記入する筆記用具は鉛筆やシャープペンシルのHBかBです。
<履歴書・写真票・受験票>
こちらも受験案内をよく読みながら記入していきましょう。
受験票にも自分で名前を記入しておくようになっています。
写真票や受験票でも必要なものがいくつかあります。
<用意するもの>
- 縦4.5㎝×横3.5㎝の証明写真1枚
- 返信用の63円切手1枚
- 試験料である2,850円分の収入印紙
縦4.5㎝×横3.5㎝の証明写真は1人で写っているもので背景がなく、帽子をかぶっていない写真と決められています。
今は料金の安い証明写真撮影ボックスも街中にあるので、サッと撮りに行くのが手っ取り早いと思います。
また返信用の63円切手1枚と、試験料である2,850円分の収入印紙も必要になります。
収入印紙は郵便局や金券ショップで購入できますよ。お店によってはコンビニやたばこ屋、酒屋で買える場合もあります。
最後に受験案内に添付されている国土地理院指定の申し込み用封筒に必要事項の記入をしたら準備完了です!
不備があると返送され再提出となってしまうので、余裕を持ってなるべく早く郵送しましょう。
身体上の障害で特別な措置を希望する場合は特別措置に関する申請書と、障害の症状・程度を証明する書類(身体障害者手帳の写し)が必要です。
また受験の際に必要な措置を講じることもあるので、受験願書提出前に国土地理院総務部総務課まで必ず問い合わせしてください。
団体で受験を申し込む場合は、志願者一覧表の作成が必要となります。
特別措置に関する申請書や志願者一覧表は、国土地理院ホームページを確認して下さい。
測量士補試験の受験案内の「受験手続き:1.必要なもの」欄からダウンロードできます。
細心の注意で書いた申し込み書類がきちんと届いているか、問い合わせしてもいいよね?
心配な気持ちはよく分かります。しかし願書の到着、書類が不備か否かも含めて関係機関に問い合わせすることは禁止されています。
書類の到着の確認は郵便物の追跡ができる簡易書留で発送し、追跡番号で確認するのがおすすめですよ。
約3ヶ月に郵送される受験票を受け取る
受験申し込みをしてから約3ヶ月で国土地理院から受験票が届きます。
試験日時や会場の場所などの記載があるのでしっかり確認しておきましょう。
試験会場が遠方の場合もあり得ます。そんなときは、宿泊施設のリサーチや新幹線・飛行機の予約も済ませておくとスムーズです。
試験当日に慌てずに済むように、最寄り駅や交通機関の時刻表なども調べておくと安心ですよ。
万が一受験票が届かないときは下記に問い合わせしましょう。
【問い合わせ先】
〒305-0811 茨城県つくば市北郷1番
国土地理院総務部総務課 試験登録係
TEL:029-864-8214
TEL:029-864-8248
問い合わせ時間は平日の8:30~12:00と、13:00~17:15の間です。
以上が願書請求から受験票取得までの4つのステップです。
いくつか注意しなくてはならないポイントや準備しておくべき物がありましたが、一つ一つ確認しながら行えば間違いをしないで済むはずです。
角形2号以上のサイズの封筒は100均にも売っていますし、切手、収入印紙は前もって郵便局でまとめて購入しておけば準備が一度で済みますよ。
測量士補申し込み方法を確認したら試験概要もチェック
測量士補試験のスムーズな申し込み方法はお分かりいただけたかと思います。
測量士補試験の申し込み方法をチェックしたら、本番のことも知っておくのがおすすめですよ。
試験は例年5月に行われ、各指定の試験場でマークシート式の筆記試験を3時間実施します。
試験の問題数は全部で28問あり、このうち18問を正解すれば合格です。試験内容は
- 多角測量
- 地形測量
- 水準測量
- 写真測量
- 汎地球測位システム測量
- 応用測量
- 地図編集
などの範囲から3~5問ずつ出題されます。また測量法に関する法律についての問題も3問出題されます。
試験室への入室は試験開始1時間前からで、試験開始30分前までには試験室へ入るという決まりになっています。
あなたのタイプにもよりますが、リラックスして受験する為にも早めに入室して会場の雰囲気に慣れておくのも手です。
- HB以上のシャープペンシルや鉛筆
- きれいに消せる消しゴム
- 作図に便利な直定規
色鉛筆、筆箱、耳栓、ティッシュ、ガム、アメの持ち込みは大丈夫ですが、試験時の使用は禁止されています。
クッションは持ち込み自体禁止となっています。かさばるのであまり持っていくことはないかもしれませんが注意して下さい。
電卓は持参するのも試験で使用するのも禁止されています。
また試験の途中で退室することは可能ですが、その場合は問題用紙を持ち帰ることはできません。
試験後に自分で見直しなどしたい場合は、最後まで試験を受けると良いですね。
測量士補の申し込み方法はやや複雑で分かりにくいですが、この記事があなたの役に立ち、資格の勉強時間を増やすことができたらと思います。
試験当日を想像すると今から緊張してきますが、あなたの努力はきっと良い結果につながると思いますよ!
測量士補申し込み方法を確認したら合格後も知りたい
試験が終わってから約2ヶ月で、国土地理院のホームページに合格者の受験番号が発表されます。
それと同じ時期に合格者には試験合格証が郵送されてきます。
しかし晴れて測量士補の試験に合格した場合でも、合格しただけでは測量業務をすることはできません。
合格後に国土地理院が保有している名簿に登録されることによって初めて測量士補となれますので、登録手続きをしましょう。
測量士補試登録の申し込み方法は登録申請書を書いたり、必要な書類を添付したりして提出することです。
その際は登録免許税として、収入印紙または現金で15000円を納付します。
詳しい登録申し込み方法については、国土地理院のホームページを確認して下さい。
ご紹介したスムーズな申し込み方法で試験を受けることで、気持ちに余裕がある状態で本番を迎えられるのではないでしょうか。
残念ながら不合格になってしまった場合は、申請すれば試験の時の得点を問い合わせすることも出来ます。
まとめ
- 測量士補の申し込み方法は、交付場所に直接取りに行くか郵送の2通りがある
- 測量士補のスムーズな申し込み方法には4つのステップがある
- 測量士補の試験申し込みはタイトな日程で出来る限り訂正のないように行わなければ、間に合わないことがある
- 測量士補の試験は各指定の試験場でマークシート式の筆記試験を3時間実施する
- 試験に合格後は国土地理院の保有する名簿に登録することで晴れて測量士補となれる
測量士補の試験の申し込み方法はやや複雑で、短期間に申請しなくてはならないと分かりました。
インターネットから申し込み可能になったら、受験者が増えることもあるかもしれませんね。
今回の記事のステップを確認して効率良く申し込みをし、あなたの夢が叶う日が来ることを祈っています!
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