メタバースというスマホやパソコン、VRなどからログインし、集って遊んだりイベントに参加したりできる仮想空間の世界が注目されてきています。
あのFacebook社がMeta社に変更したことでも有名だよね
そんなメタバースにログインするだけで、いつでもどこでも仕事ができるのをあなたはご存じですか?
今回はメタバースにログインして仮想空間で仕事をする方法とメリットをご紹介していきたいと思います!
また後半部分では、実際に仮想空間で仕事をしている企業もご紹介していきます。
まだメタバースと仕事が想像つきにくいあなたもこの記事を読めば、さらにメタバースの魅力にハマり今すぐ始めたくなるかもしれません。
メタバースで仕事ができるようになれば、もっと色々な人と仕事ができるようになるね!早速みていこう。
メタバースにログインするとは?概要を詳しく説明
冒頭でもお伝えしたように、そもそもメタバースとはインターネット上における仮想空間そのものを指しています。
また不特定多数のユーザーが仮想空間の中で、様々な行動を取るために参加できる仕組みとも言えます。
ユーザーがメタバースに参加する際には、自身のアバターを作成して動き、他のアバターとの交流や商品・サービスの購入、取引などを可能にします。
ですのでメタバースにログインして仕事をするというよりかは、メタバースという仮想空間を利用し、その中で仕事をするという流れになります。
メタバースにログインし、仮想空間の中で仕事をすることがより想像しやすいように、始めにメタバースの概要について詳しくご説明したいと思います。
メタバースの先がけになったのはセカンドライフ
メタバースを一言で言うなら、インターネット上で提供されている仮想空間や仮想現実の世界になります。
メタバースは、私達が普段使っているインターネットの未来の姿になると言われています。
メタバースではリアルな社会同様、世界中から参加者が集い、1人1人がアバターとしての人格を持って、社会活動や経済活動を行うことができる空間になっています。
次世代のSNSの多くはメタバース上に次々と展開されていくでしょう。
またメタバースは英語で超越したという意味を持つmetaと、宇宙や世界の意味を持つuniverseを組み合わせた造語になります。
1992年にSF作家の作品で使用されたのがメタバースという言葉の始まりです。
2000年代後半にはメタバースの先がけとして、パソコン上で「セカンドライフ」という仮想空間サービスが世界的にブームになり、サービス上で土地の売買なども行われていました。
しかし2010年代に入る前に人気が低迷し、主流がパソコンからスマホになることでブームは終わりを迎えました。
しかし、ここ数年VRやAR技術の進歩とNFTやブロックチェーンなどの新しいテクノロジーの広まりに伴い、より高いレベルでのメタバースの可能性が見えてきています。
<NFT(Non-Fungible Token)>
NFTは仮想通貨のひとつで、非代替性トークンと訳されます。
非代替性とは、他にかえることができない名前や符号、数字を持つことを指し、仮想通貨の流通において誰が持っているものかを見分けることができるものです。
<ブロックチェーン>
取引履歴を暗号化して、それらの情報を連携させてつなげ、安全性を保つためのものです。
ブロックチェーンを作ることで、1か所のみ情報を書き直して悪用するということが難しくなるので、仮想通貨はブロックチェーンのもとに成立しています。
メタバース市場の拡大とビジネスへの活用
メタバースの市場自体はゲームから徐々に始まり、近年はビジネスに活用する企業も増えてきています。
メタバースに当てはまるゲームとしては、「フォートナイト」や「あつまれどうぶつの森」などがあります。
これらのゲームの中では、実在するアーティストがゲーム空間でライブイベントを行ったり、アバター衣装を人気ブランドが提供したりとゲーム内における仮想現実が成立しています。
ゲームの世界が主流だった仮想現実を、ビジネスに活用している企業の代表的な例は以下になります。
<「VRchat」というサービス内に作られたバーチャルマーケットの開催>
仮想空間の中で開催される最大規模のマーケットです。SoftbankやBEAMS、セブンイレブンといった有名企業も多く出店しています。
バーチャル上のアイテムだけではく、現実の商品も購入することができます。
<REV WORLDS(伊勢丹)>
三越伊勢丹が運営するスマートフォン向けの仮想空間にある買い物施設です。
伊勢丹新宿店やその周辺の新宿の街なみが仮想空間に再現されていて、ユーザーは歩き回ってショッピングを楽しむことができます。
実際の伊勢丹新宿店と同じように、ファッションや化粧品ブランドがたくさん出店し、地下にはデパ地下も再現されています。
気になる商品があれば、アプリ上からオンラインストアに接続して、実際の商品を買うこともできるんです!
例にあげたように、様々なジャンルの企業がメタバースをビジネスに活用していることが分かります。
それでは実際にメタバースにログインして仕事をする方法を、ご紹介していきたいと思います。
メタバースにログインして仕事をする方法を紹介
メタバースという仮想空間の中で仕事をするために必要な知識は、続々と企業が開始させているサービスの利用方法を知ることです。
企業が提供するサービスを利用することで、メタバース上ですぐに仕事を始めることができるのです。
その中で今回は、Meta社とMicrosoft社のサービスの特徴と始め方について紹介していきます!
Meta社のサービスでできること7点を詳しく紹介
Meta社はメタバース上に「Oculus Quest2」で参加するバーチャル会議室「Horizon Workrooms」という無料の新サービスを2021年に開始させています。
「Oculus Quest2」とはPCやケーブルを接続せずにHMD(ヘッドマウントディスプレイ)だけで機能するVRのことだね
Horizon Workroomsは、ログインすることで物理的にどこにいても、自分のアバターとして1つのスペースに集まり、一緒に仕事ができるバーチャル会議室をつくることができます。
またMR(複合現実)で自分のキーボード(キーボードを持ったアバター)を会議室に持ち込んで入力することもできますよ。
具体的には以下の7つのことができるので、ご紹介しますね。
- バーチャル会議に自分のデスクを持ち込める
- 自分のアバターでより自然な会話ができる
- Quest2のコントローラーでホワイトボードに書きこめる
- Quest2を持っていない人も、動画チャットで参加できる
- コントローラーではなく手で表現することができる
- メモとファイル共有、Outlookのカレンダーの統合とチャットができる
- パソコンを持ちこむことができる
<バーチャル会議に自分のデスクを持ち込める>
「Oculus Remote Desktop」アプリと組み合わせることで、VR上の会議室にいながら1クリックで自分のパソコンにアクセスすることができます。
また自分のキーボードのバーチャル版で会議室中にメモを取ったり、資料を見たり、会議室にいる他のメンバーと画面を共有することもできますよ。
<自分のアバターでより自然な会話ができる>
Oculusアバターと空間オーディオ技術を使うことで、まるで同僚と一緒にいるような感覚を味わうことができます。
この技術は、それぞれが着席している位置から音が聞こえるのというので驚きですね!
<Quets2のコントローラーでホワイトボードに書きこめる>
バーチャル会議室に設置されたホワイトボードには、Quest2のコントローラーを使うことで全員がリアルタイムで書きこめます。
またこのホワイトボードには、パソコンの画像を張り付けて共同編集することも可能です。
さらにホワイトボードに書いたものは、画像として共有することもできますよ。
<Quest2を持っていない人も、動画チャットで参加できる>
Quest2を持っていない人でもパソコンの動画チャットのゲストとして参加できます。この場合はZoomのような画面がバーチャル会議室に表示されます。
参加できるのは50人までとなり、Meta社開発の「Messenger Rooms」を使用して会議を行います。
<コントローラーではなく手で表現することができる>
Quest2の「ジェスチャーコントロール」を使用可能にすれば、コントローラーではなく手を使って、ホワイトボードの画像を指すことやろくろを回すことができます。
<メモとファイル共有、Outlookのカレンダー統合とチャットができる>
Workroomsのバーチャル会議室内では、リアルなデスクに向かっている時と同じようにメモを取ることや、ファイルを共有することができます。
またOutlookのGoogleカレンダーと同期することで、ミーティングの管理や招待ができますよ。
<パソコンを持ち込むことができる>
Workroomsでは、パソコン側にアプリを入れることで、Ouest2と連携し、パソコンの画面を仮想空間の中に表示できるようになっています。
さらにパソコン自体を認識させ、仮想空間に表示することもできます。
2022年3月9日現在は2020年モデルのMacBook Proのみが持ちこめるパソコンですが、今後他のキーボードやパソコンも追加される予定です。
現実世界とさほど変わらない環境で仕事をできるのが、Horizon Workroomsの最大の特徴になります。
Meta社のサービスを使って仕事をする方法とは?
では実際にWorkroomsにログインして、仕事を開始する方法を紹介していきます!
まずHorizon Workrooms内でバーチャルデスクを使用するのに最低【1.2m×1.2m】、バーチャルホワイトボードを使用するのに【2m×1.5m】のスペースを確保します。
またチームのWorkroomsアカウントを最初に作成する時とVRでの会議に参加する時は、Quest2のヘッドセットが必要になるので準備しておくことをおすすめします。
ヘッドセットがない場合は、デスクトップのビデオ通話で参加することもできます。
道具や場所の確保ができたら、Horizon Workroomsのダウンロードとインストールをして自分のアカウントを作りましょう。
ダウンロードとインストールは、Ouest2のヘッドセットを使って行うかOculusモバイルアプリで行えるよ
アカウントを作るための流れは以下のようになります。
-
- Horizon Workroomsにアクセスし、右側の「登録」ボタンをクリック
- メールアドレスを入力したら、「次へ」ボタンをクリックする
- 『Workroomのアクティベーションコード』と書かれたタイトルのメールを確認し、認証コードを入力
- 「メールアドレスを認証」ボタンをクリックする
アカウントを作ったら、Workroomsを利用する最初のチームメンバーはworkrooms.comで登録を行い、新しいチームを作成しましょう。
チームの作成方法は以下の手順で行ってください。
- 「新しいWorkroomsチームを作成」ボタンをクリック
- 「チーム名」「氏名」「パスワード」を設定し「次へ」ボタンをクリック
- 表示された注意事項を確認したら「次へ」ボタンをクリック
- チームの管理者としてチームを作成する必要があるためOculus Questのペアリングコードを入力し「送信」をクリック
Workrooms内にチームが作られると、他の人を招待できるようになります。
他のメンバーは、「既存のWorkroomsチームに参加します」を選ぶとそのチームに参加することができます。
Workrooms上では、チームの作成者がそのチームの管理者になります。
Workrooms内にチームを作ることができれば、バーチャル会議や打ち合わせをおこなえ、メタバース上にワークスペースを作れるので活用してみてくださいね!
Microsoft社のサービスで仕事をする方法
Microsoft社は2022年に「Mesh for Microsoft Teams」というオンライン会議に自身の3Dアバターで参加できるサービスを開始予定です。
Mesh for Microsoft Teamsは、ヘッドセットやパソコン、スマートフォンやタブレットといった色々な機器で利用することができます。
ちなみにMicrosoft社もHololens2というヘッドセットを発売しているね
ユーザーは、Webカメラを持つパソコンやタブレットでTeamsミーティングに参加することはもちろん、自分のアバターを選んで参加することもできます。
またチャットや共有ドキュメントで共同作業することもできます。
まだこのサービス自体は開始していないですが、前段階としてHololens2を使ってMicrosoft Meshを制限付きのプレビュー版として無料で利用できます!
Microsoft Meshを利用するためにはまずMicrosoft StoreからMicrosoft MeshアプリをインストールしてHolens2でアプリを開始します。
次にアカウントを作り、アプリにログインすれば利用することができます。
Microsoft Meshでアカウントを作る方法は以下になります。
- Microsoft Meshにアクセスし、「入手」をクリック
- Microsoftに登録してあるメールアドレス、パスワードを入力し「サインイン」をクリック(登録なくても作成できる)
- 入力したメールアドレスにコード番号が書かれたメールが届くので、そのコード番号を入力し、「確認」をクリック
- アカウントを作成し、Hololens2でアプリを所有できたら「自分のデバイスにインストールする」をクリック
現状のオンライン会議は、プライバシーを知られたくない時やカメラに見られながらの仕事はしづらいなどの理由からビデオをオフにすることが多いと思います。
ビデオをオフにすることで、静止画面やイニシャル入りのアイコンが長時間表示され、表情が全く見えない状態で参加することになります。
しかし直接表情が見えることで、積極的に意見を出せ、コミュニケーションが活発になります。
メタバース上で仕事をするようになればアバターが動くので、カメラに映りたくない人も表情豊かに参加することができるのです!
この他にもメタバースを利用して仕事をすることのメリットはたくさんあるので、これからご紹介していきますね。
メタバース上にログインをして仕事をするメリット
メタバース上にログインして仕事をすることのメリットは以下の5つになります。
- 視界から余計な情報が消えてより集中できる
- 自分の好きな部屋の環境を再現できる
- マルチディスプレイ環境を簡単に作ることができる
- チームメンバー全員が自宅にいながらミーティングをすることができる
- 在宅で仕事をする場合でも、バーチャル出社で気持ちの切り替えができる
現実のデスクには様々な情報があり、雑音が気になり仕事に集中できないこともあると思います。
VRゴーグルをかぶって仮想空間で仕事をすることで、現実世界のノイズを消すことができ、仕事に集中できますよ。
またメタバースは作業空間を自由に作ることができるので、自分の理想の部屋で作業ができます。
さらに自分のパソコン画面を持ち込めるので、簡単にマルチディスプレイ環境も作れるんです。
先ほどご紹介したWorkroomsはディスプレイを1枚しか持ちこむことができませんが、Quest2と連携させて使う「immersed」なら複数枚持ちこめます。
そのアプリを使うとなんと5枚もディスプレイを持ちこめるので、色々な作業を同時進行で行えて効率もアップしますよ!
それから在宅ワークの場合でも、家にいながら出社モードに切り替えられるので、気持ちもシャキッとしますね。
メタバースで仕事をするうえでの問題点はあるの?
反対にメタバースにログインして、仕事をすることの問題点はなにがあるのでしょうか?
詳しく調べてみたら、やはりVRを着けている時の不快感などいくつかあったので1つずつ説明していきますね。
<髪型が乱れてしまう>
VR機器を使うと、髪型が乱れてしまうことがあります。
特にVR機器のヘッドバンドは、ヘッドホンなどに比べるとかなり重く、その上しっかり固定されています。
また縦方向と横方向から固定するので髪はどうしてもぺったんこになってしまいますね。
家で1人で使う場合は問題ないかもしれませんが、外に出たり、VR会議をしてから通常のビデオ会議をしたりする場合は、困るかもしれません。
<VR酔いをしてしまう>
VRは立体的になる分、画面酔いしやすいです。VRではないゲームでも3D酔いする人は、なおさら酔いやすいかもしれません。
<スマホや紙の資料が見られない>
メタバースや仮想空間でデジタルデータを見ることはできますが、紙の資料は見ることができません。
例えば書籍などを資料として使うような仕事をしている場合には、かえって仕事がしにくくなるでしょう。
さらにスマホも見られないので、会議中にスマホを見なければいけない場合はいったん外さなければなりません。
<キーボードが見られない>
メタバースや仮想空間にログインして仕事をする時、現実世界のパソコンやキーボードを表示させることができます。
ただそこにあるキーボードは、単なるオブジェクトなので、実際にそれを仮想キーのように使えるわけではありません。
打つのは現実のキーボードになるので手元を見ないで打つのに自信がない場合は、作業の進みが遅くなるかもしれません。
紹介したHorizon Workroomsではいくつか同期できるキーボードもありますが、まだまだ少なく一般的ではありません。
メタバース上でできる仕事の内容とは
ここまでメタバース上で仕事をするメリットと問題点をいくつか挙げましたが、できる仕事の内容は以下になります。
- バーチャル会議室にアバターで参加して、会議を行うこと
- タウンホールミーティングやイベント、展示会の開催
- 社員研修や交流会の開催
この他にも、例えば今まで休憩時間に、たばこ部屋や休憩室で集まってお話していた空間を作ることもできるので、会社と変わらない環境で過ごすことができます。
メタバース上にログインし仮想空間で働く企業は?
最後に実際にメタバース上にログインして、仮想空間の中で働いている企業を3社ご紹介していきます。
<VR法人HIKKY>
2018年の創業以来アバターとハンドルネームを持ってメタバースにログインし、仮想空間で働くことを当たり前にしています。
また世界最大のVRイベント「バーチャルマーケット」の開催をはじめVRライブの開催、運営も展開しています。
<三井物産グループのMoon Creative Lab Inc.>
2021年10月21日にVR技術やメタバースを活用した新たな事業に取り組む企業と、場所や見かけに縛られない新しい働き方を探す人をつなぐサービス「メタジョブ!」を開始させました。
「メタジョブ!」の取り組みとしては、メタバース上でVtuberのファンミーティングを開催したり、ハロウィンフェスを開催したりしています。
<株式会社Number>
「NFT×人材事業」という新しい領域において事業を開発する会社です。
この会社は今後社内の会議では、Meta社の提供するMeta Ouestを利用したものに統一すると2022年1月20日に発表しました。
仮想空間で会議をすることで、離れていても密接なコミュニケーションが取れ、まるで目の前で会議をしているような感覚を持てるそうです。
今後メタバースにログインして、仮想空間の中で仕事をする企業がどんどん増えていけば、場所や外見に縛られない自由な働き方ができそうですね!
まとめ
- メタバースは仮想空間の世界を指し、メタバースにログインして仕事をするというよりかは、メタバースという仮想空間を利用してその中で仕事をする
- メタバースは未来のインターネットになる
- メタバースはゲームから徐々に広まり、ビジネスに活用する企業も増えてきている
- メタバース上の仕事環境を提供する企業は、Meta社とMicriosoft社がある
- メタバース上にログインしてバーチャル会議に参加するには、ヘッドセットを使うのがおすすめ
- バーチャル会議では、顔を映したくない人も表情豊かに参加できる
- メタバース上での仕事は、メリットもあるが問題点もある
- メタバース上では、現実の会社とあまり変わらない環境で仕事ができる
- 実際にメタバース上にログインして仕事をしている会社はいくつもある
- 今後メタバース上で仕事をする会社がさらに増えれば、場所や外見に縛られない自由な働き方ができるようになる
このように、メタバースを活用してできる仕事はたくさんあるので、ますますメタバースから目が離せなくなりそうです。
また今後さらに発展して、できる仕事も増えていくと思うので、あなた自身にあった働き方を探してみるのもいいかもしれませんね!
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