大学や専門学校に入学する際、奨学金を借りて入学するという方は少なくないと思います。
私も専門学生時代に借りた奨学金を現在も支払っています。
毎月、通帳に印字される「日本学生支援機構」の文字を見るたびにいつ終わるのだろうと頭を抱えています。
支払いをし始めて数年が経過しているのですが、返済額があとどのくらい残っているのか確認できていないことに気が付きました。
そもそも、どうやって返済額の確認をすればいいのか分からない…
そこで今回の記事では奨学金の返済額を確認する方法をご紹介いたします!!
また、毎月の奨学金の返済が苦しい人の為の救済措置や早く返済を終わらせる方法などもご紹介いたします♪
あなたも、これを機に毎月の奨学金の返済額を見直してみませんか?
奨学金の返済額を確認するには3つの方法がある!!
奨学金の返済額を確認する方法は、3つあります。お手元に奨学生番号が分かるものを用意しておきましょう。
奨学生番号は奨学生証、返還誓約書等に記載されています。
書類も無く、番号も忘れてしまったという場合は奨学金相談センターに連絡すると教えてもらえるようです。
インターネットシステムで返済額を確認
インターネットで奨学金の返済額を確認するには、日本学生支援機構の「スカラネット・パーソナル」に登録しなければいけません。
- 奨学金を貸与、給付中の方や奨学金を返還中の方が、本人の奨学金に関する情報をインターネット上で閲覧できる情報システム
- 貸与、給付期間や月額を確認したり、返還の総額や振込口座の確認が可能
まず、インターネットで「スカラネット・パーソナル」と検索します。そこから、下記の手順で操作していきます。
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スカラネット・パーソナル内で確認できる詳細情報は次のとおりになっています。
- 奨学生番号
- 状態
- 学校名
- 貸与終了年月
- 貸与総額
- 利卒算定方式
- 利卒
- 返還総額(元金)
- 割賦方法
- 月賦返還回数
- 月賦返還額
- 月賦最終回返還額
- 月賦返還残回数
- 月賦返還残額(元金)
- 前回入金年月日
- 前回入金額
- 現在請求額
- 月賦次回振替年月日
- 繰上返還申込状況
- 個人信用期間加入同意
残りの返済額は「月賦返還残額(元金)」の項目を見れば分かるようになっています。
私も自分の奨学金の返済額を見てみましたが、思ったよりも減っていませんでした…。
見ていただいたとおり、スカラネット・パーソナルではかなり詳しく返済状況を見ることができます。
しかし、インターネットに疎くて出来る気がしない!!そんな方は電話で返済額を確認することができます。
電話で返済額を確認
電話で奨学金の返済額を確認するには「奨学金相談センター」に電話をします。
「奨学金相談センター」電話:0570-666-301(ナビダイヤル)
※海外からの電話、一部携帯電話、一部IP電話からは03‐6743‐6100
受付時間:月曜~金曜:9時00分~20時00分(土日祝日・年末年始を除く)
奨学金相談センターでは、貸与、給付、返済に関する相談を受け付けているようです。
奨学生番号が分からない方や、インターネットに疎い方などは電話で問い合わせをしてみてください。
インターネットシステムと電話以外に奨学金の返済額を確認できる方法があります。
令和2年以降は廃止されるようですが、一応ご紹介させていただきます。
ハガキで返済額を確認(令和2年以降、廃止)
口座振替で返済している方には、毎年「奨学金返還の振替案内(残額のお知らせ)」というハガキが届くようになっています。
しかし、令和2年以降は送付されないことになりました。
今後はスカラネット・パーソナルか電話でしか奨学金の返済額が確認出来なくなるので注意してくださいね。
いかがでしたか?奨学金の返済額を確認して、改めて奨学金の返済って大変だなぁと感じました。
奨学金の返済額免除の方法ってないの!?
全員がこう思っていることでしょう。残念ながら、奨学金の返済額免除は死亡もしくは精神や身体障害のときのみになります。
あまり考えたくはないですね。免除ではなく、月々の返済額を減額する方法ならあります!!
奨学金の月々の返済額を減額するには!?
奨学金の返済は、長期にわたることがほとんどです。返済の途中に、怪我や失業などで一時的に奨学金が返済できなくなる可能性もありますよね。
そんなときのために、日本学生支援機構は「減額返還制度」と「返還期限猶予制度」という制度を設けています。
まずは「減額返還制度」という制度の説明からしていきますね。
減額返還制度とは
- 災害、傷病、経済困難、失業などの返済困難な事情が生じた場合に願い出できる制度のこと
- 一定期間、月々の返済額を2分の1または3分の1に減額することができる
返済予定総額が、減額されるものではないので注意しよう!
この、減額返還制度を利用するにはいくつかの条件があります。
減額返還制度の対象者
- 災害
- 傷病
- 経済困難
- 失業中
以上が、減額返還制度の対象者です。私が申請できるとすれば「経済困難」かな?と思い、基準を調べてみました。
経済困難が理由の場合は、所得証明書等の年間収入金額325万円以下(給与所得以外の所得を含む場合は年間所得金額225万円以下)が基準となっています。
※本人の被扶養者1人につき38万円を収入、所得金額から控除することができます。
この基準であれば、私もこの制度を利用できそう!!また、必ず満たさなければならない条件もあります。
減額返還制度に必要な条件
- 奨学金の返済を延滞していないこと
- 口座振替で返済をしていること
- 毎月、月賦(一定の額)で返済していること
- 「個人情報の取扱いに関する同意書」を提出していること
対象になっている、かつ上記の条件を満たせば減額返還制度を利用することができます。ただし、例外もありますのでご注意ください。
減額返還制度の注意点
「所得連動返還方式」を利用している方は、減額返金制度を利用することができません。
所得金額に応じて1年ごとの返済額が決まる方式のこと※第一種奨学金受給者のみ
私は、第二種奨学金なので関係ありませんでした!!(笑)
もし、第一種奨学金を受給されていた場合スカラネット・パーソナルで確認をしておいた方がいいと思います。
そして次は「返還期限猶予制度」という制度の説明をしていきます。
返還期限猶予制度とは
- 災害、傷病、経済困難、失業などの返還困難な事情が生じた場合に返済期限の猶予を願い出ることができる制度
- 1年間、返済期限を先延ばしにすることができる
一時的に返済義務がなくなるってことだね!
返還期限猶予制度には審査があります。どのような人がこの制度を受けられるのでしょうか。
返還期限猶予制度の対象者
- 経済困難…働いていない、もしくは収入が低い者
- 傷病(無職)…病気やケガのため無職になった者
- 傷病(就労中)…病気やケガをしており、働いているが低収入の者
- 傷病(休職中)…病気やケガのため、休職中の者
- 生活保護受給中・生活保護受給中の者
- 失業中…失業中で、失業した月の翌月から半年以内に猶予を開始する者
- 新卒等で低収入の者
- 産前休業・産後休業・育児休業中のため低収入、もしくは無収入の者
- 災害(1年以内)…災害から1年以内に猶予を開始する者
- 災害(1年超)…災害から1年経過後に猶予を開始する者
- 入学準備中(大学・大学院)の者
- 海外居住…海外に住んでいて収入が低い者
- 今年海外から帰国…1月1日の時点で国内に住民票がない者
- 外国の学校へ留学中の者
上記に当てはまっていても収入が多い場合、制度を受けることが出来ないのでご注意ください。
また、上記の理由で1年経過後にも状況が変化しなかった場合、申請をすれば返済期限の猶予を延長することができます。
返還期限猶予制度の最大延長期間
連続して猶予を申請する場合、1年ごとに申請が必要となっています。
毎年審査に通れば、なんと最長10年も返済期限を延長することができます。
返済期限が延長されても、利息・延滞金・保証料等が課金されることはありません。
これなら安心して申請することができるね!!
とても安心な返還期限猶制度ですが、注意しなければいけない点もあります。
返還期限猶予制度の注意点
返還期限猶予制度は減額返還制度と違い、返済を延滞している人も申請することができます。
返還期限猶予制度の審査には1~2か月かかることがありますが、審査の間も口座からの引き落としは止まりません。
延滞している場合、日本学生支援機構からの催促も止まりませんのでご注意ください。
また返還期限制度の申請・承認後でも減額返還制度への変更や通常通りの返済の再開、一括返済などに変更することが可能です。
「減額返還制度」や「返還期限猶予制度」を利用すると毎月の返済額は減額されますが、返済期間が延びます。将来の自分を苦しめないよう、計画的に利用しましょう。
また、将来の自分のために月々の返済額を多く払い返済期間を短くする方法もあります。
奨学金の月々の返済額を増額するには!?
奨学金の月々の返済額は一度だけ増額することができるようです。
月々の返済額を増額した場合、返済期間が短くなるので利子が少なくなります。※利子がつく第二種奨学金受給者のみ
返済総額が少なくなるので、長い目で見ればお得ですよね。
ただし一度増額すると、二度と増額や減額が出来なくなるので慎重に月々の返済額を増額するか判断しましょう。方法は以下のとおりとなっています。
- 「スカラネット・パーソナル」から申し込む
- 日本学生支援機構に「繰上返還申請書」を郵送またはFAXする
- 奨学金相談センターに連絡して申し込む
一括返済する場合も、同じ手順での申し込みとなっています。私には、縁遠いお話しですが…(笑)
申し込みする際には、決められた申し込み期間等があるので日本学生支援機構のホームページを参考にしてください。
まとめ
- 奨学金の返済額を確認する方法にはスカラネット・パーソナル、電話、ハガキの3つがある
- 必ず、奨学生番号を知っておく必要がある。もし忘れた場合は、奨学金相談センターに連絡する
- 奨学金の返済額を確認するにはスカラネット・パーソナルがおすすめ
- 奨学金の免除は、死亡もしくは精神、身体障害のときのみ
- 奨学金の返済額を減額するには減額返還制度や返還期限猶制度が利用できる
- 減額返還制度は、月々の返済額を減らして長く支払っていく制度
- 返還期限猶予制度は、一定期間の返済を止めたあとに返済できる制度
- 奨学金の返済額を増額することができるが、1度だけしかできない
- 奨学金は一括返済することも可能
奨学金の返済額の確認は、難しいと思いきや簡単にすることができます。
スカラネット・パーソナルでは返済額以外にも色々なことが確認できるので活用していきましょう!!
また、奨学金の返済はとても大変ですが延滞をしてしまうともっと大変なことになります。
日本学生支援機構は、救済措置を設けているので上手く活用して返済完了まで頑張っていきましょう♪
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