ウイルスと細菌の違いをわかりやすく説明!抗生物質の効果も解説! | オンライン総合研究所

ウイルスと細菌の違いをわかりやすく説明!抗生物質の効果も解説!

※当サイトは広告を使用しています。

オンライン

私達の身体に入り込み、感染症の原因となるウイルスと細菌。

ウイルスも細菌もつらい症状を引き起こす原因となるものですが、ウイルスと細菌の違いって正直よくわからないですよね。

違いについてわかりやすく説明されているところも少なく、調べることもあまりありません。

ウイルスと細菌の違いは、わかりやすくいうと大きさ、増え方、生物であるかという点で説明できます。

またウイルスや細菌の種類によって、身体に現れる症状や効果のある薬にも違いがあります。

この記事では、ウイルスと細菌の違いや感染症にかかることで起こる症状、感染症の治療で使われる抗生物質についてわかりやすくまとめているので、最後まで読んでいただけたら幸いです。

 

 

ウイルスと細菌の違いをわかりやすく3点で説明

上記でも述べましたが、ウイルスと細菌は、どちらも人間に感染症を引き起こす原因となるものです。

ではウイルスと細菌の違いは、いったいなんだと思いますか?

わかりやすく説明すると、大きさの違い、生物であるかどうか、増え方の違いという3点の違いがあります。

わかりやすくいえば上記の3点ですが、細かく違いをあげていけばもっとたくさんの違いがあります。

専門的な話になってしまうので、今回はウイルスと細菌の違いをわかりやすく3点に絞って説明していきます。

ウイルスと細菌の違いを知ることでマスクの選び方や感染症にかかったあとの過ごし方など、感染対策の役に立つでしょう。

 

ウイルスと細菌の大きさの違い

ウイルスも細菌も、非常に小さく肉眼で見ることはできません。

ウイルスと細菌の大きさを比べてみると、ウイルスのほうがはるかに細菌より小さいことがわかります。

細菌の大きさを表す時に使われる単位は「μm(マイクロメートル)」です。

μmとは、1㎜の1/1000の大きさを表す単位となっています。

ウイルスの大きさを表す時に使われる単位は「nm(ナノメートル)」です。

nmとは、1μmの1/1000の大きさを表す単位になっています。

後述しますが、ウイルスは細胞を宿主として生きるためとても小さいということです。

宿主とは

寄生虫や菌類に寄生される生物のこと。寄生するだけでなく、共生する場合も宿主という。

細菌は光学顕微鏡で見ることができますが、ウイルスは電子顕微鏡でないと見ることができません。

 

細菌は生物だけどウイルスは生物とはいえない

ウイルスと細菌の違いの2つ目は、生物か否かという点です。

まず生物とはどういうものを指すのでしょうか。

〈1:体が膜で仕切られている〉

膜によって、体と外の世界がはっきり分かれているもの。

〈2:代謝をおこなう〉

エネルギーを使って、生命を維持するための活動をしているもの。

〈3:子孫を残す、自分の複製をつくることができる〉

自分の遺伝子を受け継ぐものを自分で生み出すことができるもの。

上記の3つの点をすべて満たしているものが生物であるとされています。

ではウイルスと細菌は、この3つの点に当てはまるのでしょうか。

ウイルスは、遺伝情報である核酸(DNAまたはRNA)をタンパク質でできた殻(カプシド)に包まれています。

一部のウイルスは、カプシドのまわりに脂質でできた膜(エンベロープ)が張っていて外との世界がはっきりわかれているので、この点では生物といえるでしょう。

次に代謝をおこなっているかという点では、ウイルスはエネルギー代謝をおこなわないので、条件を満たしていません。

最後に子孫を残すかという点では、自分のコピーを作ることで増えていくので、この点では生物だといえます。

しかし、生物は「体が膜で仕切られている」「代謝をおこなう」「子孫を残す」という3点すべてを満たしている必要があるため、ウイルスは厳密にいうと生物ではありません。

細菌は1つの細胞からできている単細胞生物なので、細胞膜があります。

こちらも外との世界がわかれているので、生物といえますね。

また栄養を摂取してエネルギーを生産するので、この点も生物と言えます。

子孫を残すという点においても、細菌は自己複製能力をもっています。

細菌は生物である条件をすべて満たしているので、生物ということですね。

 

ウイルスと細菌の増え方の違い

ウイルスと細菌の3つめの違いは、増え方です。

ウイルスは、たとえ水があってもウイルスだけでは生存することができません。

他の生物を宿主にして、生きた細胞の中で自己を複製することでのみ、増えることができます。

ウイルスが感染した細胞はウイルスが増え、また他の細胞に入り込んで増殖を続けます。

宿主の細胞が、ウイルスが増えていくことで次々と死滅し、破壊された細胞が一定の数になると身体に症状がでてくるということですね。

ウイルスにとって他の個体へ感染させ続けることが、生き残るために必要な条件となっています。

そのため人に病気を引き起こすウイルスは、すべてヒトからヒト、またはヒトとヒト以外の動物の間で感染をくり返しながら増え続けます。

細菌は糖などの栄養と水があり、適切な環境のところであればウイルスと違って生きた細胞がなくても自分自身で増えることができます。

 

 

ウイルスや細菌に感染するとあらわれる症状

ウイルスや細菌は、人間の身体に感染症を引き起こすものだと、はじめにお伝えしました。

ウイルスや細菌の種類によって感染するとあらわれる症状に違いはあります。

しかし多くの感染症であらわれる症状や、感染したウイルスや細菌の種類によってでる特徴的な症状というものもあります。

ウイルスや細菌の種類や、感染したときに起こりうる一般的な症状、ウイルスや細菌別の特徴的な症状についてまとめます。

ウイルスや細菌に感染した時の症状について知っていれば、病院に行った時に医師の話が前よりグンとわかりやすくなるかもしれませんよ。

 

ウイルスや細菌の種類と感染症

病原体となるウイルスの種類は、以下のとおりです。

一度は聞いたことのあるウイルスの名前があると思います。

病原体となる主なウイルス
  • ノロウイルス
  • ロタウイルス
  • インフルエンザウイルス
  • アデノウイルス
  • コロナウイルス
  • 麻疹ウイルス
  • 風疹ウイルス
  • 肝炎ウイルス
  • ヘルペスウイルス
  • HIV など

次にウイルスによって起こる感染症は以下のとおりです。

ウイルスによって引き起こされる感染症
  • 感染性胃腸炎
  • インフルエンザ
  • かぜ症候群
  • 麻疹
  • 風疹
  • 水痘
  • 肝炎(A型、B型、C型など)
  • 帯状疱疹
  • エイズ など

病原体となる主な細菌の種類は以下のとおりです。

ウイルス同様、聞いたことのある細菌が多いですね。

病原体となる主な細菌
  • ブドウ球菌
  • 大腸菌
  • サルモネラ菌
  • 緑膿菌
  • コレラ菌
  • 赤痢菌
  • 炭疽菌
  • 結核菌
  • ボツリヌス菌
  • 破傷風菌
  • レンサ球菌 など

次に細菌によって引き起こされれる感染症は以下のとおりです。

細菌によって引き起こされる感染症
  • 感染性胃腸炎
  • 腸管出血性大腸菌感染症
  • 結核
  • 破傷風
  • 敗血症
  • 外耳炎
  • 中耳炎 など

 

ウイルスや細菌に感染すると出る症状

ウイルスや細菌が身体のなかに入ると、身体はウイルスや細菌をやっつけようと免疫細胞が働きます。

身体の免疫細胞はウイルスと細菌で次のような働きをします。

  • ウイルス…主にリンパ球、特に細胞傷害性Tリンパ球が防御する
  • 細菌…白血球のなかの好中球という細胞が主体となって防御する

上記のような反応をする中で、身体には次のような症状が出ることがあります。

感染症によって起こる主な症状
  • 発熱
  • のどの痛み
  • 鼻水
  • 吐き気
  • 腹痛
  • 嘔吐
  • 下痢 など

一般的に具合が悪いという時によく起こる症状ですね。

感染症を引き起こしているウイルスや細菌の種類によっては、特徴的な症状が出るものもあります。

特徴的な症状は、どのウイルスや細菌が感染症を引き起こしているのかを医師が判断する材料になります。

感染症ごとにでる特徴的な症状についてまとめます。

 

ウイルスによって起こる感染症と特徴的な症状

〈風疹〉

風疹ウイルスによって起こる風疹は、粟粒大の丘疹(皮膚のちいさな盛り上がり)が全身にでるのが特徴的な症状です。

この丘疹は数日たつと、色素沈着せずに消えるので安心してください。

感染後2週間ほどで発症し、丘疹のほかに発熱、首や耳の後ろのリンパ節の腫れ、軽い咳などがでます。

大人が風疹にかかると関節痛が出ることもあります。

〈水痘〉

水痘ウイルスによって起こる水痘は、全身にでる発疹が特徴的な症状です。

この発疹は水ぶくれになったあと、膿をもった水ぶくれになり、最後はかさぶたになります。

全身にでている発疹がすべてかさぶたになれば、他の人にうつす感染力はなくなりますよ。

発疹以外には、発疹の出る1~2日前に軽度の発熱、倦怠感、食欲不振、紅斑(皮膚が赤くなること)などが症状として出ます。

〈肝炎〉

肝炎ウイルスによって起こる肝炎は、皮膚や白目が黄色くなったり、尿が茶色くなったりという特徴的な症状がでます。

皮膚や白目が黄色くなる状態を黄疸と言います。肝臓の働きが悪くなることで黄疸がでるということですね。

黄疸とは

ビリルビンという物質が身体にたまって起きる症状。

血液中の古くなった赤血球を脾臓という臓器で分解することでビリルビンが作られ、通常は肝臓で代謝され、胆汁のなかに排泄される。

胆汁は十二指腸のなかに貯められ、腸管の中で便の成分となり便とともに身体の外へ出ていく。

便が茶色いのは、このビリルビンの色である。

上記の流れのどこかで問題が起きることで、ビリルビンが身体のなかにたまり皮膚や白目が黄色くなったり尿が茶色くなったりする。

皮膚や白目が黄色くなったり、尿が茶色くなったりする以外に、発熱やのどの痛み、頭痛などの風邪症状や倦怠感、吐き気、腹痛などが症状として出ます。

人によっては、皮膚がかゆくなることもあります。

 

細菌によって起こる感染症と特徴的な症状

〈腸管出血性大腸菌感染症〉

食中毒と言えばこれ!というくらい有名なO-157感染症。腸管出血性大腸菌O‐157によって引き起こされる感染症です。

特徴的な症状は徐々に激しくなる腹痛、嘔吐、出血性の下痢があります。

出血性の下痢が出るのはO-157によって大腸の粘膜が傷つけられたことによって出血しているためです。

O-157感染症は、対応が送れると命の危険がある感染症です。

激しい腹痛や出血性の下痢の他に、症状が進行すると尿量が少なくなる、手足のこわばりやしびれ感などの神経症状、腎臓障害などがおきます。

〈結核〉

現代ではあまり聞かなくなった結核。芸能人が結核にかかるとニュースになったりしますよね。

結核は結核菌で引き起こされる感染症で、特徴的な症状は、咳、血痰、急な体重減少です。

咳、血痰、体重減少のほかには、胸の痛みや発熱、冷や汗、だるさなどがあります。

〈破傷風〉

破傷風菌が引き起こす感染症で、発症すると重症化しやすく命の危険も高い感染症です。

しかし、赤ちゃんのうちに受ける予防接種の4種混合のなかに破傷風のワクチンが含まれているため実際に重症化するケースは少ないでしょう。

破傷風の特徴的な症状は、口が開けにくくなる開口障害、ものが飲み込みにくくなる嚥下障害、手足のしびれやひきつけがあります。

初期症状として肩こりや微熱、全身のだるさ、頭が重いなどの症状がでます。

症状が進むと全身のけいれんや呼吸障害がでて、最悪の場合死亡します。

ウイルスや細菌の種類によって、かかる感染症や症状は変わってきます。

身体の調子が悪いな、と感じた時は症状をメモしておくと病院へ受診する際に診断の手掛かりになることがあります。

 

 

ウイルスに効果はないが細菌に抗生物質は効果あり

ウイルスや細菌にかかった時は、どのように対処するのが良いのでしょうか。

身体のなかに入ったウイルスや細菌をやっつける必要がありますよね。

咳や鼻水、下痢や嘔吐を引き起こすことで身体の外にウイルスや細菌を出すのも身体が起こしている1つの対処法です。

それを手助けするべく使われるのが、薬ですね。

世の中には多くの薬がありますが、感染症と聞いて最初に思い浮かぶ薬といえば抗生物質という人が多いのではないでしょうか。

私がクリニックで働いていた時も「風邪をひいたので抗生物質を出してください。」という患者さんがいました。

ですが、抗生物質はウイルスには効果がありません。

細菌による感染症の場合に抗生物質は効果を発揮しますが、ウイルスによる感染症の場合は抗生物質では対処できません。

ここでは抗生物質とはどのような薬なのか、抗生物質を使う時の注意点、主に使われている抗生物質の種類についてまとめます。

適切な抗生物質の使い方を知ることで、より効果的に感染症の治療ができますよ。

ここでまとめている例はあくまで一例なので、ご自身が使う薬の疑問などは医師や薬剤師に相談することをおすすめします。

 

ウイルスに抗生物質が効かないのは構造が単純だから

ウイルスと細菌の違いのところでも述べましたが、ウイルスはタンパク質でできた殻や脂質でできた膜の中に遺伝情報である核酸が直接入っているという単純な作りです。

単純な作りだからこそ、薬でたたけるような弱点が少ないともいえます。

また人の細胞に入り込んで増えるため、人の身体に影響を与えずにウイルスだけに作用する薬は作りにくいといわれています。

ウイルスは形や大きさが異なるものが多く、1つの薬でたくさんのウイルスに効く薬の開発は難しく1つ1つ個別のウイルスに対応できる薬を作らざるを得ません。

これだけ苦労して作った薬も、ウイルスは変異しやすいため効かなくなることも珍しくないのです。

日本では主にポリオ、麻疹、風疹、おたふくかぜ、日本脳炎のウイルスに対しては、ワクチンがあり予防接種を受けることで予防できます。

しかし、まだまだウイルスが引き起こす感染症については、ワクチンがないか開発中というものも多数あります。

 

細菌に抗生物質が効くのは細胞だから

細菌はたった1つの細胞からできている単細胞生物です。抗生物質はこの細胞に作用する薬です。

細菌の細胞構造そのものを壊したり、増える仕組みを抑えるような細菌の特性に応じたタイプの抗生物質があります。

細菌には抗生物質が効かないものがあり、薬剤耐性菌とよばれています。

薬剤耐性菌は、使っていた抗生物質よりもさらに強力な抗生物質で治療をおこないます。

ですが、どんどん強い抗生物質を使うことで薬剤耐性菌にさらにかかりやすいリスクもあるので医師の指示に従って抗生物質を使うようにしましょう。

 

抗生物質とは細菌で起きる感染症を治療する薬

先ほども述べたように、抗生物質は細菌によって引き起こされた感染症を治療するために使われる薬です。

感染症はウイルスが原因のものと細菌が原因のものがあるので、すべての感染症に抗生物質が効くわけではありません。

抗生物質は一部の外用薬を除いて、医師の処方箋がないと手に入れることができません。

「風邪っぽいから薬局で抗生物質買っていこう!」はできないということです。

では、なぜ市販の薬のように抗生物質を購入することができないのでしょうか。

1つはあなたがかかっている感染症がウイルスによるものか細菌によるものかわからないからです。

効かない薬を身体に入れ続けても感染症は治りませんし、身体にも負担になるだけです。

もう1つは薬剤耐性菌を増やさないためです。

市販の薬を飲むときは、自分で飲む飲まないを判断しますよね。

「症状がでているから飲もう。」「症状が落ち着いてきたから飲むのをやめよう。」と、出ている症状に合わせて自己判断する場合が多いでしょう。

しかし抗生物質を使って治療をおこなう感染症は、症状が落ち着いても、身体のなかに細菌が残っている場合があります。

身体のなかに細菌が残っている状態で抗生物質を飲むのをやめてしまうと、身体のなかの抗生物質の濃度がさがります。

そのため、抗生物質が効ききらずに耐性をつける細菌が出てきてしまうのです。

抗生物質が市販され、だれでも自由に飲むことができるようになってしまったら、薬剤耐性菌は増える一方でしょう。

それを防ぐためにも、抗生物質は市販されず医師の処方の元、出されるようになっています。

また抗生物質に限らず、どの薬にも言えることですが、飲むことで出る副作用があります。

抗生物質の副作用で多いのは、下痢と発疹の2つです。

最も多いのは下痢で、特に子どもにでることが多い副作用です。

抗生物質を飲むことで、腸の中にいる菌のバランスが崩れて、下痢をおこしやすくなります。

多くの場合は、抗生物質をやめることで徐々に下痢は落ち着くでしょう。

ひどい下痢でなければ様子をみて大丈夫ですが、下痢でつらい時は医師や薬剤師に相談するとよいですね。

次によく起こる副作用の発疹は薬疹ともいわれ、皮膚に小さなブツブツができます。

症状が軽い場合は様子をみながら抗生物質を飲み切ることが優先されます。

しかし症状が重い場合は、他の種類の抗生物質に変更するか、内服を一度やめて様子をみるか、医師に診断してもらう必要があります。

どの副作用が出ても、副作用がでていても抗生物質を飲み切って感染症を治すことと、感染症の治癒よりも副作用をとめることのどちらのメリットが大きいかで判断されます。

副作用が出ても、決して自己判断せず、医師や薬剤師に相談するようにしてください。

 

抗生物質を使う時に注意すること

抗生物質を処方されて飲むときに注意してほしい点はたった1つだけです。

「医師から指示された用法容量を守って、最後まで飲み切る」それだけです。

上記でも述べていますが、症状が落ち着いても身体のなかには細菌が残っていて抗生物質を飲むことをやめてしまうと、抗生物質に耐性を持ってしまいます。

薬剤耐性菌を作らないためにも、医師に処方された日数分きちんと飲み切りましょう。

副作用がでた場合は、医師や薬剤師に相談し、必要があれば抗生物質の種類を変えてもらうなどの対応をしてもらうと良いですね。

 

細菌による感染症に使われる主な抗生物質

細菌が原因で起こる感染症の治療に欠かせない抗生物質ですが、どのような種類があるのでしょうか。

処方される機会の多い抗生物質についてまとめています。

〈ペニシリン系〉

呼吸器系の感染症において一番最初に選択される薬。

以下の感染症の時に使われることが多い抗生物質です。

ペニシリン系の抗生物質が使われる感染症
  • 急性咽頭炎(A群溶連菌)
  • 急性副鼻腔炎
  • 急性中耳炎
  • 肺炎球菌による急性肺炎

ペニシリン系抗生物質の副作用には、起こるのがまれといわれているペニシリンアレルギーがあります。

ペニシリン系の抗生物質の種類の一例は以下のとおり。

ペニシリン系抗生物質の種類
  • サワシリン
  • ビクシリン
  • クラバモックス

〈セフェム系〉

口から飲むタイプの第1世代セフェム系の抗生物質は、皮膚・軟部組織感染症に対して一番最初に選ばれる薬です。

皮膚・軟部組織感染症とは

水虫やおできなどの表面のみの軽度な感染症と、皮下組織や筋膜にまで達する蜂窩織炎(ほうかしきえん)や壊死性筋膜炎のように重症なものまで幅広い感染症。

口から飲むタイプの第3世代セフェム系の薬は、抗生物質の作用範囲が広くよく使われていました。

しかし抗生物質の吸収率が低く、血中濃度が充分に上がらないため、薬剤耐性菌をうむリスクが高く治療に用いられる場面は少なくなっています。

少なくなっているとはいえ、まだまだ出会う機会の多い抗生物質でしょう。

セフェム系抗生物質の種類
  • セフゾン
  • フロモックス
  • メイアクトMS など

〈マクロライド系〉

呼吸器感染症に広く用いられる抗生物質です。

ですがマクロライド系の抗生物質は、肺炎球菌に対してほぼ耐性がついてしまっています。

またマクロライド系の抗生物質は、心室性頻脈の副作用が出ます。

突然死の原因ともなるので、処方された場合は少し変だなと思うことがあれば、すぐ医師に相談しましょう。

マクロライド系抗生物質の種類
  • クラリス
  • エリスロシン
  • ジスロマック など

〈フルオロキノロン系〉

呼吸器感染症や尿路感染症によく使われる抗生物質です。

呼吸器感染症に対して処方する場合は、結核でないことを確認したうえで処方する必要があります。

結核に対してフルオロキノロン系の抗生物質を使ってしまうと、一時的に咳や痰などの呼吸器症状が落ち着いてしまい感染が広がるきっかけになってしまいます。

尿路感染症に対しても広く使われてきた結果、薬剤耐性をもった大腸菌が増えています。

フルオロキノロン系抗生物質の種類
  • タリビット
  • クラビット
  • アクアチム など

あなたにどんな抗生物質が出されたのか興味を持つ一歩になれば嬉しいです。

 

 

まとめ

  • ウイルスと細菌の違いをわかりやすくまとめると3点ある
  • ウイルスと細菌は大きさ、増え方、生物かどうかに違いがある
  • ウイルスや細菌の種類によって、出る症状に違いがある
  • わかりやすく特徴的な症状が出るウイルスや細菌の種類もある
  • 抗生物質が効くのはわかりやすく言えば細菌のみである

ウイルスや細菌の違いや、気になる症状や使われる抗生物質を知る一助になれば幸いです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました