先日故郷の町を歩いていると、昔通った予備校の看板が目に入りました。浪人をしていたときに、とてもお世話になったところです。
たかが塾、されど塾。自分の将来を左右するかもしれないと考えると、選ぶときも慎重になります。
あなたが通信制高校に通っているのであれば、塾選びには、いくつかのおすすめポイントがあるようです。そちらを調べてみました。
そして全日制高校生が通っている塾と同じでいいのかも気になりますよね。通信制高校生にはどこがおすすめなのでしょうか。
もちろんどの塾に通っても自由なのですが、調べてみると通信制高校生に特化した塾があるようです。他の塾に比べ、個人のペースで進めることができおすすめですよ。
通信制高校と塾を両立して、高認と第一志望の合格を目指しましょう!
通信制高校生が塾を選ぶときのおすすめポイントは?
世の中にはたくさんの塾や予備校があり、どこに通うか迷ってしまいますよね。
私もさんざん迷ったあげく悩むのに疲れて、たまたま来た勧誘のハガキ一枚で決めてしまった記憶があります。
通信制高校に通うあなたが、塾や予備校を選ぶときに意識したいポイントはこちらです。
- 相談できる人がいるかどうか
- 今の学力で集団授業についていけるかどうか
- 塾の先生は本業かどうか
- 授業料は予算内に収まりそうか
この4つが塾を選ぶときのポイントです。一つずつ見てみましょう。
相談できる人がいるかどうか
塾を決める際にまず確認したいのが、進路を相談できる担当者がいるかどうかです。
私が浪人したときにはエチューダーといって、成績の進捗や、希望校に向けての学習計画などを一緒に立ててくれる担当者がいました。
面接でいろいろ話すのですが、そのときに受検する学校のことや、今不安に感じていることなども相談できて、心強かったです。
通信制高校に通っているあなたは、なかなか仲間に会える機会も少ないかと思います。そんなときに相談できる人がいると少しホッとしますよね。
受検するときは焦りや不安にかられることも珍しくありません。そんなとき、抱え込まずに相談できる塾を選ぶのがおすすめですよ。
今の学力で集団授業についていけるかどうか
塾を選ぶポイントとして、個別指導タイプを選ぶか、集団授業のタイプを選ぶかがあります。
今の学力で集団授業についていけるかを考えて、どちらにするかを選ぶといいでしょう。
もし中学校の授業内容に不安があったり、高校生になってからの授業に抜けがあったりするようなら、自分のペースで進められる個別指導タイプがおすすめです。
実のところ、高等学校卒業程度認定試験(高認)と、大学受験の内容には差があります。
高認は教科書の6割が理解できているかが問われるもので、試験ではそのうち4割程度理解していれば合格できます。
しかし大学受験では、教科書一通りの内容を理解していることが前提です。
そのため高認に受かったとしても、全日制の大学受験生と学力に差があることも。
そうすると集団授業に参加をしたときに、他の生徒と学習してきた内容が違うためついていけない可能性があります。
せっかく塾にいっても内容を理解できないと、塾に行くのが辛くなってしまうかもしれませんよね。
そういった不安がある場合は、個別タイプを選ぶのがおすすめです。わからないところを解決しながら進めることで、一歩一歩確実に学力が身に付きますよ。
私は中学のとき個別タイプの塾に通っていましたが、自分のペースで理解しながら進められるのと、質問をしやすかったことがとても良かったです。
周りを気にしないので集中もできました。おかげで第一志望の高校に受かることができましたよ。
もし今の学力に不安があるなら、個別指導タイプがいいんだね!
逆に集団授業でもついていけるというあなたは、そちらを選ぶメリットもあります。
集団授業タイプの先生は授業のプロなので、教え方が上手です。そのため理解が深まりやすく、解き方のコツなども掴みやすいです。
また、同じ目標をもつ仲間と一緒に授業を受けることで、刺激になったりモチベーションアップになったりするかもしれません。
友達ができたら情報交換もできるので、それも強みですね。
一方で、もしあなたが近くの全日制高校から通信制高校に編入した場合などは、知り合いに会う可能性もゼロでありません。
もし転校前の生徒に会いたくない事情などがある場合は、そちらも考慮して選んでみましょう。
また、個別指導と集団授業を両方できる塾もあり、学力が追いつくまでは個別で、そのあとは集団でという選択もできます。
両方の強みを活かせるので、近くにそういったタイプの塾があれば候補にいれるといいですよ。
塾の先生は本業かどうか
先程お伝えした内容で個別塾の話をしましたが、個別塾を選ぶときに考えたいのが、先生の質です。
先生が本業かアルバイトかを確認してから、塾を選ぶといいでしょう。
明光義塾や、スクールIEなどの個別塾は、大学生のアルバイトが多いです。そのため責任感という面では少し不安なところもあります。
経験値も浅いことが多いと思うので、先生としての質に少し不安要素がありますね。
逆にメリットとしては、大学生活の話や受験の経験談が聞けるところです。
距離感が近いため相談をしやすいことや、上から目線で根性論などを押し付けられないところもポイントですね。
また、大手ではなく小規模で経営している個別指導の塾は、先生の質が高いことも多いです。塾の合格実績などもみて、自分と合っていそうなら候補にいれると良いですよ。
もちろん大学生が絶対悪いということではありません。アルバイトでも責任感のある先生はいると思うので、もし可能なら入る前に見学をさせてもらうといいでしょう。
塾長がしっかりしていれば、先生もしっかりしていることが多いようですよ。
一方で、集団授業タイプの塾は先生の質が高いところが多いです。
生徒からの人気は授業の参加人数で精査されてしまいますし、質が低ければクビになることもあります。そういった理由から、日々授業の質を高める必要がありますよね。
そのため、集団授業タイプの先生は質という面で信頼できる人が多いです。
授業の中でモチベーションを上げてくれる場合もありますし、受験に役立つ考え方を教えてくれることもあるでしょう。
私は浪人中、大手の集団型予備校に通っていましたが、確かに学校の授業と違い、危機感をあおられたり、わかりやすい教え方をしてくれたりしました。
しかし、もちろん先生は人それぞれ。また個人的な感想を言えば、本当に教え方が優れていて、成績アップに役立った先生は一握りだと思います。
これは縁もありますよね。あなたに余裕があれば、どちらの塾も一度見学や体験講習などを受けてから決めるのがおすすめです。
授業料は予算内に収まりそうか
塾の場合、自分で受ける授業を選択することも多いです。
いろいろなコースがありますが、その塾にある受けたいコースを選んだ場合、予算内に収まるかを考えてから塾を選ぶとよいでしょう。
集団授業タイプにも、個別指導タイプにも当てはまるのですが、とくに自由度の幅が広い個別指導タイプは、予算をあらかじめ決めておくといいです。
個別タイプの場合、集団授業を受ける学力がまだないということで、そこを埋めるためにあれもこれもとたくさんの授業を勧められることも。
もちろん全部が必要ないとはいいませんが、全て真に受けると授業料がとんでもないことになってしまう可能性もあります。
自分の勉強だけでもまかなえるところがあると思うので、苦手分野に絞ったり、基礎か応用どちらかだけにしたりなど、取捨選択しましょう。
また、集団授業タイプの場合は、夏期講習や冬期講習がこれにあてはまります。わたしもたくさん受けて親に何万と払ってもらった記憶がありますね…。
そのお金がプレッシャーとなって頑張れた部分もありますが、あまりに度を超すと頭はパンパン財布はスカスカなんてことになりかねません。
予習復習が間に合うかどうかも考えて、必要な授業を選ぶように意識するといいですよ。
それでは、これまでのポイントを踏まえた上で、おすすめの塾をみてみましょう。
通信制高校生はどこの塾に通うのがおすすめ?
塾を選ぶためのポイントをみてきましたが、塾の中には、通信制高校生のために専用のコースを設けているところがあります。
全日制高校生との学力差を埋めることが前提のカリキュラムになっているので、受験までの道筋が立てやすいです。
また、個別、集団授業、少人数授業などいろいろな授業方式が選べるので、自分の実力にあったコースに通うことができますよ。
それでは、おすすすめの塾を内容と一緒に見てみましょう!
河合塾COSMO
河合塾COSMOは、予備校大手の河合塾が通信制高校に通う生徒のために作ったコースです。高認と、大学受験両方の準備ができる塾になっています。
他の塾と違うところは、ゼミがあるところ。勉強だけでなく、これから社会に出るうえで必要なコミュニケーション能力も身につける場が用意されています。
また、将来どんな職業に就きたいか、様々な体験を通して自分がどんなことに興味をもつのか、楽しいと感じるのかを考えるきっかけも与えてくれます。
さらに、河合塾COSMOに入っている生徒は、大学受験生用の講義が無料で受けられます。そのため高認の勉強をしながら大学受験の勉強をすることができるのです。
カリキュラムも多彩で、集団授業、個別授業、少人数制授業から自由に組み合わせることができます。
一つ難点なのは、校舎が東京と名古屋にしかないこと。しかし、遠くに住んでいるあなたには、寮へ入るという選択肢があります。
親元を離れるのは寂しいですが、本気で大学受験を目指すあなたは、この機会に寮へ入って頑張るのもいいかもしれないですね。
フェローという担当者もいるので、相談もしやすいですよ。勉強だけではなく、他の面もバックアップしてくれるのが嬉しい塾となっています!
四谷学院
四谷学院には、「高認からの大学受験コース」というのがあるので、高認資格を取り、そこから大学受験に向かうための道筋があらかじめ立てられています。
そのため、こちらも通信制高校生が通うために作られたコースといえますね。
このコースでは、初めの半年間で高認と大学受験に必要な学力の差を埋めていきます。これが9月から2月までの期間です。
その期間が終わったら、全日制の生徒と一緒に大学受験用の集団授業を受けていきます。
初めの半年間だけは四谷学院の四谷校に通わなければいけませんが、その後は高卒生コース設置校で授業を受けられるので、近くの校舎に通えますよ。
また、初めの半年間四谷校に通うことが難しく、通信制高校生用のコースが受けられない場合も四谷学院はおすすめです。
それは個別指導と集団授業の両方を選ぶことができるから。
この制度なら、集団授業を受けながら苦手な科目だけを個別指導で受講することが可能です。
また、初めは個別指導にして、学力がついてきたら集団授業に移行することもできますよね。
集団×個別が四谷学院の売りなんだ!通信制高校生には向いていると言えそうだね。
55段階指導という四谷学院独自のシステムで、あなたにピッタリの学習方法を使いながら志望校合格まで支援してくれます。
担当の先生がつくので、志望校合格までの道筋も一緒に考えてくれますよ。
個別相談会も行っているので、気になるあなたは一度話を聞きに行くのがおすすめです!
キズキ教育塾
キズキ教育塾は、不登校、中退、ひきこもりなど何らかの理由で勉強がストップしてしまったけれど、もう一度勉強したいというあなたにおすすめの塾です。
小学生の内容から、難関大学受験まで、あらゆる人の学びなおしをサポートしてくれます。もちろん大学受験の勉強もでき、合格実績もあります。
ホームページには「メンタル面のサポート」も明記してあり、さまざまな悩みを抱えているときにも、歩みをすすめるバックアップをしてくれる場です。
講師陣もさまざまな挫折を乗り越えた苦労があり、世間一般のきれいごとを並べるだけではなく、一人ひとりに寄り添って話をしてくれます。
勉強を続けることや、大学に進むこと、社会に出ること自体に悩みや不安があるあなたには、おすすめの塾です。
また、そのような不安はない場合でも、基本が個別型なので、自分のレベルに合わせて学習ができますよ。
1科目ごとの料金設定であるため、料金を抑えたいあなたにもおすすめです!
武田塾
最後にご紹介するのは武田塾です。武田塾は通信制高校生向けのコースという訳でないのですが、通信制高校生に必要なスキルが身につく塾なのでご紹介しますね。
武田塾は「授業をしない」ことが売りになっている個別タイプの塾です。
参考書をみながら独学で勉強していくスタイルで、他の人が授業を受けている間に問題を解くことで逆転できる!というのがスローガンです。
武田塾をおすすめする理由は、自分で勉強する力が身につくから。これは高認を取るためにも必要な力ですよね。
この塾では毎回宿題が出され、それをこなさなければなりません。それにより自分で自分を律する力もつきますし、勉強をする習慣を身につけることができます。
通信制高校で普段から自主学習に慣れているあなたなら、この独学スタイルも得意なのではないでしょうか。
人に聞くのではなく、参考書を使って自分でわからないところを解いていく力が身につくのは、高認の勉強にも役立ちますし、今後の社会生活にも役立ちますよね。
普段独学に慣れているあなたには、その強みを活かせる塾になっているよ!
自分のペースで物事を進めていくことが好きなあなたにもおすすめの塾です!こちらも無料受験相談や、校舎見学を行っているので、気になる場合は行ってみてくださいね。
以上、おすすめの4校を紹介しました。最後は自分の頑張り次第ですが、サポートしてくれる環境は大切ですよね。
自分にあった塾を選んで、志望校への合格をつかみ取りましょう!
通信制高校生が大学進学に有利な点はどこ?
通信制高校に通っているあなたが大学進学を目指すときの強みは、自分で勉強を進める力がついていることと、学校に通わない時間を受験勉強にあてられることです。
普段から自主的に勉強を進めているあなたは、きっと家で机に向かう習慣がついていますよね。
受験勉強は結局自分との闘いなので、どれだけ机に向かう時間を自分でつくれるかも大切な要素です。その癖がすでについているだけでも、有利だといえるでしょう。
また、学校の授業も先生の質はピンキリですよね。公立の進学校だからといって、必ずしも受験に強い先生ばかりいるわけではありません。
私が高校3年生のときは、授業中に予備校の教科書を広げている友達がいっぱいいました(笑)
私は授業中いつも寝ていました!ごめんなさい!
学校では受験科目以外の授業も受けなければならないことがあり、大学受験に関してだけで言えば無駄な時間もあります。
その時間をすべて受験勉強にあてられるのはメリットといえますね。
通信制高校を卒業しているからといって、資格の面で大学入試に不利になることは何もありません。
また、進学校での「5」も、通信制高校での「5」も、等しく「5」なので、良い成績を取れれば推薦入試で有利に立てることもありますよ。
通信制高校に通っていて、学業以外にも熱を入れていることがあれば、それを使ってAO入試を受けることもできます。
また、有名大学に合格している実績のある通信制高校もあります。例えばトライ式高等学院や、鹿児島学園高等学校などです。
入学前から大学進学を志すようでしたら、そういった実績のあるところや、大学進学コースのある通信制高校を選んで入学するのもおすすめですよ。
いま在籍している学校が進学に強くなくても、先ほど紹介した塾の自習室などで空いている時間を勉強にあてれば、進学に必要な知識はちゃんと身に付きます。
全日制高校でも通信制高校でも、大学進学は自分との闘いです。独学が身についているあなたは、一歩リードしているともいえますよね。
ぜひ自分の強みを活かして、志望校を目指しましょう!
通信制高校は就職に不利って本当?行うべき対策は?
通信制高校に通う生徒の進路は、大学進学、就職、専門学校がそれぞれ2割程で、「不明」が4割程となっています。
不明というのは、職業訓練学校の生徒や、フリーランスで仕事をしている人、進路不明者を含んだ割合です。
一方全日制の学校では、就職、専門学校への進学が2割程、大学への進学が5.5割、「不明」が0.5割程となっています。
ここで見る限りどちらも就職は2割ですが、「不明」の割合が通信制高校に多いです。
進路「不明」の中に、就活をして叶わなかった生徒が含まれていると考えると、就職に不利という実情はあるようですね。
その原因には、採用する側が通信制高校についてよくわかっていないことも挙げられます。
それによって、面接で通信制高校と分かったとき、勝手に負のイメージをもたれてしまうことも。
それはあなたが悪いわけでも、面接官が悪いわけでもなく、まだ社会全体が正しい認識を持てていないということだと思います。
それでも通信制高校から就職を希望するなら、それに向けた準備をしておくのが良さそうです。
通信制高校に通いながら技術学校に通ったり、独学で学んだりする人も多いみたいだよ!
通信制高校の強みを活かして、空いた時間で技能連携学校に通って資格を取るのもいいですし、独自にプログラミングを学ぶのも就職に有利です。
また、学校によっては美容師や、簿記、公認会計士など、高度な資格取得を目指せるコースもあります。余裕があれば、編入を考えてもいいでしょう。
アルバイトに励んでいるあなたは、そこでビジネスマナーを身につけることもできますよね。
通信制高校に通って高認をとるには、自分で勉強を進める計画性や、自主性が必要です。
そこは大いにアピールできるポイントですし、それに加えて自身で学んだことがあれば、就職でも有利になります。
もしあなたが卒業後に就職を考えている場合は、在学中からしっかり準備しておくといいですね。
逆に少し厳しく考えると、在学中に大学進学か、就職をするか、どちらかを決めて行動に移しておく必要がありそうです。
もしあなたが特別なコースに通っていないのなら、何かしらの技術をみにつけるか、大学進学の勉強をするか、自分がわくわくする方を考えてみるといいですね。
そしてそれを見つけたら、はやめに実行へ移すことがおすすめです!
まとめ
- 通信制高校生が塾を選ぶときのおすすめポイントは、相談できる人がいるか、集団授業についていけるか、先生の質はどうか、授業料は予算内かである
- 通信制高校生におすすめの塾は「河合塾COSMO」「四谷学院」「キズキ教育塾」「武田塾」
- 通信制高校生が大学進学する際の強みは「自分で勉強する力がある」ことと「勉強する時間がとりやすい」ことである
- 通信制高校から就職するのは不利という一面もあるが、在学中から技能や知識を学んでおけば、むしろ有利になることもある
- 在学中に就職をするか進学をするかを決めて、準備をすすめておくのがおすすめ
通信制の高校に通う理由は人それぞれかと思いますが、大学進学も、就職も、通信制高校だからといって諦めることは何もありませんでしたね。
どちらも早めに準備をすることが大切なようです。
自分にあった塾を選んで、未来の自分にわくわくしながら、志望校合格を目指しましょう。
結果も大切ですが、頑張った過程は必ず自分の糧になるはずです。あなたにとって学びの多い日々になりますように!
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