あなたには気軽に税金のことを相談できる相手がいますか?私は、税金と言えば税理士や税務署が思い浮かびます。
しかし、税理士や税務署と聞くととても遠い存在に感じませんか。
そんな遠い存在と思いがちな人たちにも、気軽に相談しやすいのがオンラインでの相談です。
私の身近には税金に関するプロがいないので、オンラインで相談ができるととても助かります。
しかし費用がかかるのであれば使いにくいな、と思い調べてみると、税金についてオンラインで無料相談ができる方法を見つけました。
今回は無料のオンライン掲示板を使う方法と無料のオンライン面談を使う方法について紹介します。
税金に関するちょっとした疑問や、少し込み入った相談まで、あなたの相談内容にあう方法を見つけてくださいね。
税金の相談は無料のオンライン窓口が便利!
税金の無料相談を行っている税理士事務所や団体はたくさんあります。
近場に相談できる場所があれば良いですが、そうでない場合はせっかく相談料が無料でも交通費がかかってしまいますよね。
そんな時は、オンラインでの相談窓口を活用しましょう。
オンライン相談では、インターネットの環境が整っていれば場所を選ばず相談できます。
ここではオンラインで相談できる2つの方法を紹介します。
無料の掲示板を使う方法
まずは無料の掲示板を使う方法です。掲示板とは、その名の通り相談内容をインターネット上の掲示板に書き込み、それに対する回答を待つという方法です。
匿名で投稿できるところが多く、時間がある時に投稿できるので一番手軽な相談方法と言えるでしょう。

では税金相談用の掲示板がある税理士事務所を探せば良いのかな?
ネットで検索すると、自身のWEBサイトで相談を受け付けられている税理士事務所もあります。
しかし、いくらネットで探せるといっても個人で相談相手を探すには限界がありますよね。
自分で税理士を探すのが大変だと感じる時は、「みんなの税務相談」という掲示板が便利です。
「みんなの税務相談」は、税理士検索サイトとしては最大級規模の「税理士ドットコム」というサイト内にありますよ。
この掲示板で税金の相談を投稿すると、無料で税理士からの回答が付きます。投稿した後は待つだけなので気軽に利用できそうですね。
ここで回答してくれる税理士は、あらかじめ税理士ドットコムに登録されている方たちです。その数はなんと5,800人以上(2021年3月現在)もいるとか。
この中から、あなたの相談内容に詳しい税理士が回答をしてくれる、という仕組みです。
ただし、必ず回答がつくことを保証するものではない、との注意書きがありますのでご留意ください。
また、この掲示板では過去に投稿された相談とそれに対する回答も閲覧する事もできます。
もしかしたら過去の相談を探すだけで、あなたのお悩みが解決できるかもしれませんよ。
過去の質問は59,000件以上登録されています。(2021年3月現在)

そんなにたくさんある質問の中からうまく探せるかな。
過去の質問は、キーワードや相談分野で絞り込みできるので検索しやすいですよ。
ただ、こちらの掲示板では、新たに質問する場合も過去の質問に対する回答を閲覧する場合も、会員登録をする必要があります。
しかし会員登録も無料なので、気になることがあるなら登録してみると良いですね。
会員登録に必要な情報
- メールアドレス
- 都道府県
- 属性(個人/法人)
登録に必要な情報はこの3つだけと、最小限の情報で良いのだな、という印象を受けました。さすが匿名の掲示板です。
投稿の前に、ひとつだけご注意頂きたいことがあります。
他の人が投稿した相談をあなたが閲覧できるように、投稿した相談内容は他の人からも閲覧できるようになります。
個人が特定できるような内容は、決して書き込まないようにしましょう。
プライベートな相談がしたいのであれば、相談内容が非公開となる「クラウド税務相談」というサービスもあります。
しかし、残念ながらこちらは有料のサービスとなっております。
無料の「みんなの税務相談」と異なる点は以下の通りです。
「クラウド税務相談」の特徴
- 相談料3,300円(税込)
- 非公開のためプライベートな内容でも相談可
- ひとりの税理士が責任をもって回答してくれる
- 回答した税理士に個別連絡して仕事の依頼ができる
無料の掲示板では相談しにくい内容でも、こちらだと相談しやすいですね。
税理士の回答がついた後は4回まで返信を投稿できるので、回答を聞いたうえで追加の質問があっても安心ですよ。
まずは「みんなの税務相談」を無料で体験し、次に有料の「クラウド税務相談」で踏み込んだ相談をしてみる、という使い方もできますね。
将来的に継続して仕事を依頼しようと考えているのなら、相性の良い税理士に出会える機会にもなりそうです。
オンライン面談できるツールを使う方法
もうひとつはWEB会議などのオンライン面談ができるツールを使う方法です。
掲示板よりも少々の手間と時間はかかりますが、画面越しにお互い顔を見てコミュニケーションがとれるので安心ですね。
しかし掲示板サービスのように、相談内容に詳しい税理士側からコンタクトをとってくれるという便利なサービスは見つけられませんでした。
オンライン面談という形式で相談するには、オンラインに対応している税理士事務所や団体を自分で探すしかなさそうです。

自分で探すとなると心配だなぁ。何を基準に探せば良いやら。
自分で探す時は、下記の条件を確認して利用するかどうか決めると失敗が少ないでしょう。
1.料金設定
初回は完全無料、最初の30分間は無料、初回から料金発生、など料金体系は事務所によって異なります。
無料で相談したいのであれば、まず初めによく確認しましょう。
2.相談時間
制限時間が決まっているケースもあるので、1回の相談時間を確認しておきましょう。相談時間は60分~90分程度が主流のようです。
3.サービス内容
税理士にも得意な分野があるので、あなたの相談内容を得意とする税理士を探すことが重要です。
WEBサイトのサービス内容や業務案内という欄に記載されていることが多いので、ここは必ず確認しましょう。
確定申告の相談のみ、相続税・贈与税の申告手続きのみ、など事務所よって異なります。
4.支払方法
料金が発生する場合には確認が必要です。事前振込や後払い方式などがあります。
5.使用するツール
Zoom、Google meet、Chatwork、Skypeなどが主流ですが、Zoomを推奨している事務所が多いです。
Zoomを使った面談は、それほど難しくありませんので、使ったことが無くても心配は無用です。
Zoomを利用して税金相談を行う際の、一般的な方法をご紹介します。実際に面談する事務所のやり方と全く同じとは限りませんのでご注意ください。
- Zoomをダウンロードする(税理士事務所からダウンロード先URLを送ってくれることが多い)
- 税理士事務所から面談用URLの案内がメールなどで届く
- 面談日時になったら2.の手順で受け取ったURLへアクセスする
必要な操作はたったこれだけです。普段パソコンやスマホの操作を行っているのであれば特に問題ないでしょう。
税金の相談は電話で直接話すこともできる!
オンラインでの税金相談はどこか不安が残るというあなた。電話で税金の相談を受けつけてくれるところもたくさんありますよ。
もちろん、税理士事務所の電話相談も可能ですが、いきなり面識の無い税理士事務所へ直接電話するのは少し勇気がいりますよね。
そんな時は、国税局電話相談センター等を利用してみてはいかがでしょう。
国税局の電話相談センターは、相談内容によって確定申告電話相談センターと、国税局電話相談センターの窓口に分かれています。
- 確定申告電話相談センター
確定申告に関する相談窓口。オペレーター、税理士、国税局職員が対応。
- 国税局電話相談センター
確定申告以外の国税に関する一般的な相談窓口。国税局の職員が対応。
私は会社員なので、確定申告とは無縁の生活を送っていました。
しかし、マイホームの購入や医療費控除を受けた年には、少しでも税金が返ってくるように確定申告をしました。
書類を書いたり必要書類を準備したりと、やる事が多く、正しく手続きができているか心配だったのを覚えています。
こういった時に確定申告専用のダイヤルがあると、気軽に質問や相談の電話がしやすいですよね。
電話番号は、国税庁のWEBサイトから検索できますよ。
都道府県を選択すると、税務署の一覧が出てきます。地域別に細かく所轄が分かれているので、あなたの地域を管轄している税務署を探しましょう。
ただし、税務署での電話受付は時間に限りがあります。
事前に相談する内容をしっかり整理して、必要に応じて話の道筋をメモしておきましょう。
相談受付時間を過ぎると、満足いく回答がもらえないまま終わってしまう可能性もあるので、相談時間内におさまるように準備が必要です。
税金の相談は結局どこにすればいい?
これまでにも紹介した通り、税金の相談をする場所はいくつかあります。結局どこに相談すれば良いのか分からなくなってしまいますよね。
どこに相談すれば良いのか、情報を整理するためにも、相談場所ごとのメリットデメリットをまとめてみましょう。
税務署
まずは、税務署に相談する際のメリットをみてみましょう。
【税務署で税金の相談をするメリット】
- 無料で相談を受けてくれる
- 匿名でも相談が可能
- 電話相談、対面相談も可能
相談が無料で受けてもらえるのはさすが役所ですね。しかも何度でも相談にのってくれますよ。
対面相談も可能ですが、事前に電話でアポイントを取っておくとあなたの相談内容に答えられる人が時間をとってくれて、より良い回答が期待できます。
対して、デメリットとしてあげられるのは以下のような点があります。
【税務署で税金の相談をするデメリット】
- 節税になるアドバイスは積極的にもらえない可能性が高い
- 相談時間が限られている
税務署は税金を納めてもらうのがお仕事でもあるので、納税額が減るようなアドバイスはもらえない、という声もあります。
さらに、役所なので基本的には平日しか開署していません。平日に仕事があると相談へ行くにも調整が必要です。
税理士事務所
次に、税理士事務所で相談するメリットをみてみましょう。
【税理士事務所で税金の相談をするメリット】
- 相談できる時間に余裕がある
- 積極的に節税方法を教えてくれる可能性が高い
公的機関と違い時間の融通がきくという点は、かなり助かりますね。また、相談者にお得な情報をもたらしてくれるのもありがたいです。
デメリットとしては以下のような点があげられます。
【税理士事務所で税金の相談をするデメリット】
- 自分に合う税理士を選ぶのが大変
- 相談内容によっては料金が発生する
最初の項目でもあげたように、税理士にも得意分野があるので、あなたの相談内容を得意とする税理士をすぐに探すのは難しいかもしれません。
また、無料相談を利用すると時間制限があるので、相談内容によっては一度の相談では解決しないこともあります。
税理士会
税務署や税理士事務所の他にも、税金の相談を受け付けている場所がありますよ。それは税理士会という団体です。
税理士会とは、税理士法によって定められた特別法人で、全国に15法人あります。この税理士会でも税務や会計に関する相談会を行っています。
【税理士会で税金の相談をするメリット】
- 定期、または不定期で無料相談会を実施している
- その地域で活躍する税理士から話を聞くことができる
地域で活躍している税理士の方から話が聞けるというのはあまりない機会ではないでしょうか。
場合によっては複数の税理士と会えるチャンスなので、ピンときた人に相談を依頼するという事も可能ですよ。
では、デメリットはどのような点があるかみてみましょう。
【税理士会で税金の相談をするデメリット】
- 相談窓口が常設でない地域もある
- 複雑な相談内容については回答がもらえない
いざ相談しようと思っても、常時受け付けているわけではないという地域もあるので、利用を検討する際は事前に各税理士会への問合せが必要です。
各窓口の特徴を知ったうえで、どこに相談するか決めると失敗がなさそうですね。
まとめ
- 税金の無料相談はオンラインでできる
- オンラインで税金に関する相談ができる無料の掲示板がある
- 税理士事務所では税金の無料オンライン面談を実施しているところがある
- オンライン面談は各税理士事務所によって条件が異なる
- 税金の電話相談は税務署でできる
- 税理士会という団体も税金の相談を受け付けている
普段は税金について考えることはあまり無いのですが、実は日々の生活から切り離せない存在なのですね。
考えれば考えるほど、これまで何気なく通り過ぎていた近所の税理士事務所にも目が留まるようになりました。
遠いようで身近な税金のはなし。いざという時に頼れる場所を知っておくと、きっとあなたの助けになりますよ。
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