金融庁の犯罪収益移転防止規制というものを、ご存じでしょうか?
私は仕事の会議中に、金融庁で犯罪収益移転防止規制の改正があったという件を初めて聞きました。
現代は、莫大な資本がオンライン上の仮想空間に流れ込もうとしています。
しかし、インターネットセキュリティ関連の法整備、セキュリティ技術をもとにしたシステム整備がいまだ進んでいません。そのため、定められた規制です。
こちらの記事を読んで頂くと、金融庁の犯罪収益移転防止規制って何?何が変わったの?ということが理解できます。
主にはオンライン上での本人確認方法について改正され、オンライン上で本人確認が完結できるようになりました!
それでは、実際にどんな本人確認方法に変わったのか?など、内容について詳しく見ていきましょう!!
オンライン本人確認が変わる金融庁の法改正
2018年11月30日、金融庁では犯罪収益移転防止法施行規則が改正され、オンラインで完結する本人確認方法が新設されました。
冒頭でもお伝えしましたが、現代は、莫大な資本がオンライン上の仮想空間に流れ込もうとしています。
しかし、インターネットセキュリティ関連の法整備、セキュリティ技術をもとにしたシステム整備がいまだ進んでいません。
こうした状況に対応するために、金融庁や国家公安委員会が中心になって整備しています。
整備している内容は、マネーローンダリングやテロ資金供与対策に対する調査や、ガイドラインの設定です。
Fintech企業を含む金融機関は、マネーロンダリング対策のため、口座開設の際に、顧客の本人確認を行う必要があります。
ここでは、金融庁の犯罪収益移転防止法って何?という事と、改正前の本人確認方法をご紹介いたします!
犯罪収益移転防止法って何?

そもそも犯罪収益移転防止法ってなんだろう?難しそう。
犯罪収益移転防止法とは、犯罪による収益の移転防止に関する法律です。
具体的には、マネーロンダリングの防止を図ることや、テロに対する資金供与の防止に関する国際条約等の的確な実施を確保することを目的とした法律となります。
このマネーロンダリングとは、なんでしょうか?
それは、犯罪等によって得られた資金を、架空の名義や他人名義の口座を利用して転々と送金を繰り返したりすることで、資金の出所をわからなくする行為をいいます。
良くない行為ですね。絶対に阻止しなければいけません!!
マネーロンダリングを防止するためには、金融取引を行う時に顧客の身元を確認し、確認結果を記録しておくことで誰が取引を行っているかを明らかにしておくことが重要です。
そのため、一定の取引を行う場合には、顧客の本人特定事項(氏名、住居、生年月日)等の確認を行う必要があるとされているのです。
確認を行う必要がある機関としては、銀行、信用金庫、保険会社、金融商品取引業者のほか、資金移動業者や仮想通貨交換業者などです。
オンラインの本人確認方法は?
法改正前は、本人確認の方法として、顧客から身分証の写しを送ってもらい、顧客宅に郵便を送付する必要がありました。
そのため、例えば、アプリ上で新規口座の開設を申し込んだとしても、オンラインで手続きを完結することができませんでした。
この場合、顧客がサービスから離脱してしまう理由の一つにもなります。
今回の金融庁での法改正により、オンラインで完結できる本人確認方法が追加されることで、利便性をあげる事が可能になりました!
オンラインで完結する本人確認方法
今回の法改正により、以下の本人確認方法が追加されました。
本人確認方法 | 送信するもの | 補足説明 |
本人確認書類の画像送信+本人の容貌の画像送信 |
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ICチップ情報の送信+本人の容貌の画像送信 |
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本人確認書類の画像又はICチップ情報の送信+銀行等への照会 |
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銀行等の金融機関又はクレジットカード会社に当該顧客の本人特定事項を確認済みであることを確認 |
だいぶ、利便性があがりますね♪私自身もいろいろなサービスをオンライン上で利用します。
その時に郵送で本人確認書類を送ることが面倒で、手続きが先に進まないことがよくありました。
早く、色々な企業で取り入れて欲しいなと切に願います。
オンラインの本人確認サービスはあるの?

ところで、オンライン上の本人確認を行えるサービスはあるのでしょうか?

eKYCというものがありますよ。
eKYCというサービスはどんなものでしょう?さっそく深堀していきましょう!
eKYCとは?
eKYCとは「electronic Know Your Customer」の略で、オンライン上だけで完結する本人確認方法のことです。
直訳すると「電子的にあなたの顧客を知る」となります。
KYCは「本人確認」を意味し、そこに電子的を意味する「e」がついたのがeKYCです。
電子的=オンライン、つまり、eKYCとは「オンライン上で行う本人確認」のことを言います。
言葉の意味を知り、なるほど!と納得しました♪
eKYC導入のメリットは?
eKYCの導入メリットはどんな事があるのでしょうか?
- 本人確認が素早くできる
- 経費削減につながる
- 顧客の離脱防止につながる
主に、上記3点が言えます。「本人確認が素早くできる」とは、eKYCを導入することで可能です。
本人確認書類の他に顔写真などを登録すれば、オンライン上で本人確認ができ、時間の削減ができます。
「経費削減につながる」とは、オンライン上で、本人確認が完結できるため、郵送物を用意する手間が減ります。
人的コストや郵送コストのカット、ペーパーレスにもつながります。
「顧客の離脱防止につながる」とは、契約完了までに時間がかかってしまうと、途中で離脱してしまい、契約に結びつかないこともあります。
これは、本当に私も顧客視点で実体験がありますので、納得です。
申し込みから契約完了までが短縮されるため、顧客の取引意欲を減少させる可能性が減ります。
eKYCが活用される場面とは?
実際に、eKYCが活用される場面はどういったところがあるのでしょうか?
例として2つ挙げると、こういった場面があります。
- オンライン上での銀行口座開設
- シェアリングサービスを利用する時
「オンライン上での銀行口座開設」は、これまで1~2週間と時間が必要でした。
eKYCを導入することにより、即承認できるため、最短即日で口座開設が可能です。これは嬉しいですね♪
車や洋服などの「シェアリングサービスを利用する時」には、安全性の維持や、反社や犯罪対策として本人確認が必要です。
そのため、eKYCを導入することで、申し込みからシェアリングサービス利用までの時間を短縮できます。
まとめ
- 金融庁の犯罪収益移転防止規制が改正された
- 金融庁の犯罪収益移転防止規制とは、犯罪による収益の移転防止に関する法律
- 金融庁の犯罪収益移転防止規制が改正内容とは、本人確認方法の追加
- 改正により、オンライン上で本人確認が完結できるようになった
- オンライン上で本人確認できるサービスでeKYCというものがある
最初は、犯罪集積移転防止規制という難しい言葉は何だろう?と思いましたが、意外と日常に関わる話だなと思いました。
口座開設などは、オンライン上の本人確認が、徐々に簡単になっている印象を受けていました。
今後、もしかしたらインターネット上のセキュリティの法規制が整備される可能性はありそうですよね。
この様に、顧客側の利便性もあがっていくと嬉しいなと思いました♪
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